2・3月の休診日:毎週日曜・月曜、2/13(火)、2/23(金)、3/20(水)
■「2024年新年のご挨拶」
公立久米島病院 病院長 並木 宏文
新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中は地域の皆さまには当院に多大なるご厚情を賜り心より御礼申し上げます。
私たちは世界中を席巻するコロナウイルス感染症に一定の対応力をつけ、4回目の新年を迎えることとなりました。昨年は、コロナウイルスが5類になっただけではなく、インフルエンザウイルスとの同時流行により、医療機関だけではなく、島民のみなさまにとっても様々な判断を行い続ける日々であったと思われます。総じて、みなさまと乗り越えたと言える年でした。島民のみなさま、行政のみなさま、当院に携わる関係者のみなさまへ改めて御礼を申し上げます。
年頭に当たり、コロナウイルスとの共存が進む日常におきましても、島民のみなさま方のご支援の下、一丸となって、当院の3つの基本理念を実践することをお約束いたします。
《3つの基本理念》
(1)患者様が安心できる医療を進めるとともに、病気や健康管理に気軽に相談できる久米島住民の主治病院をめざします
(2)久米島の住民と職員が、安心と信頼で結ばれ、心のかよう身近な病院をめざします
(3)患者様が満足し、職員が笑顔と優しさで生き生きと働ける病院をめざします
また、理念に基づき、かかりつけ病院機能の向上、感染に強い救急体制の構築、在宅医療の質向上、災害医療連携、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の活用、発達障害の支援拡充、予防・保健活動の充実などを目指し、みなさまのインフラの1つとしての役割を果たす所存です。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
◇「子どもの便秘症」
公立久米島病院 小児科 渡邉 幸
お子さんも便秘になることをご存知でしたか?お子さんには便秘になりやすい3つの時期があります。
I.乳児期の母乳からミルクへの移行期・離乳食の開始時期:
便の性状が変わるため、それまで排便が1日数回だったのが2-3日毎へと減ったりします。基本的に児が機嫌良く過ごしていて哺乳や摂食も普段通りであれば問題ないが、哺乳が減ったり苦しそうな様子が続く場合には以下を試してみましょう。
・綿棒浣腸:綿棒の先端を水かオリーブ油等で濡らし、1-2cmほど肛門に挿入し、ゆっくり上下左右に肛門を押す。
・腹部マッサージ:赤ちゃんの臍の周囲を軽く押しながら「の」の字に優しく撫でる
II.2~4歳のトイレットトレーニングの開始時期:
この時期が一番便秘になりやすい時期です。便が硬いと便座での排便がしにくく、排便時の痛みや苦しさのため、排便を避けてしまうため、さらに便が硬くなり出しにくくなるという悪循環となります。児の性格(慎重、不安にやりやすいなど)や、過度なトイレットトレーニングは悪循環を増強すると言われています。
・排便のトイレトレーニング:便秘傾向がある場合はまずそれを良くしてからトレーニングを始めます。排便時は、膝が腰より高い位置になるように高めの足台を置く、肘を膝に置いて支えるなど姿勢の工夫も大切です。「うまくいったら(便座に座る、排便する)褒める(シール)」などの『ご褒美システム』は、失敗した時に叱責や罰を与えるよりも効果が高いことがわかっています。また、子どもの発達段階(会話ができる、一人で着替えができる、トイレに興味を持つ等)を見て、保護者の精神的余裕がある時期を選ぶことも大切です。
III.6-8歳の小学校開始時期:
小学校になるとトイレに行ける時間が限られるため、我慢する癖がついてしまったり、学校で排便をすることを恥ずかしいと感じる子も多い様です。朝食摂取後にトイレに座る習慣をつくったり、学校で人目を気にせず行けるトイレについて相談することも有効です。
年齢によらず、「毎日決まった時間に寝る、必ず朝食を食べる、りんごや芋類(食物繊維が多いもの)を水分と一緒に摂る」といった生活習慣の確立が、便秘改善に最も大事です。
排便時の出血や痛みがある、排便が週に1回以下、便の失禁があるといった場合には、病院での治療したほうが早くなるため、ぜひ小児科でご相談ください。
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