文字サイズ
自治体の皆さまへ

公立久米島病院だより

7/21

沖縄県久米島町

2・3月の休診日:毎週日曜・月曜
2/11(火)、2/25(火)、3/20(木)

■「~子どものネガティブ反応に対応する~(3)持続的な問題行動にこそ穏やかに対応」
公立久米島病院 小児科 渡邉 幸

今回は、癇癪(かんしゃく)や反抗的な言動が持続し、ときに「問題行動」とされるような状況の対応についてです。人の考えや行動は自律神経のスイッチ(戦闘/休止/安心安全)に影響を受けていることを前回お話ししました。(以後、それぞれ赤/青/緑で表します。)

子どもが安心安全を感じている時は緑モードとなり、学習や遊びに積極的で、大人とも穏やかに関われます。一方、安全ではないと感じると赤または青モードになります。「赤」は身を守るための防衛反応で、目がつり上がり、落ち着かなくなり、敵意のある言動になります。「青」はさらに高いレベルの脅威や持続するストレス下に置かれた際の反応で、黙り込んだり、動かなくなったり、人との関わりを避けようとします。これらは、これまでの体験の影響で「誤作動」で反応することも多々あります。これを「悪い行動」と捉えて行動だけを変えようとするとかえって悪化しやすく、信頼できる大人が穏やかに対応して緑モードに戻れるよう手助けして危険信号を取り除くと、子どもは武装する必要がなくなるため徐々に落ち着いてきます。また、下記表のような対策もできます。
子どもは日々「緑~赤~青」のグラデーションの中を行き来しますが、赤や青の状態にできるだけ長く留まらないことが大切です。上記のチェックを使って、赤・青に至りやすい状況を減らしたり、緑に戻れる方法を一緒に行うことは、困っている子どもの大きな助けになります。
より詳しく知りたい方は、「発達障害からニューロダイバーシティへ」(モナ・デラーク著)をぜひご一読ください!

(1)行動チェックシート
問題行動が起こるきっかけとなった事柄や、直前にしていた活動・課題を書き出すことで、原因の共通項を探り、対応のヒントを得ます。

(2)ストレスチェックシート
日々の睡眠、食事量、体調などのストレスがないかをチェックします。特に睡眠不足や便秘などの体調不良は子どもの行動に大きく影響します。

(3)「感覚的な好み」のチェック
感覚的な体験は気持ちを落ち着かせる大きな効果を発揮します。「聴覚」「香り」「触覚」「動き」などの好みを知ることは子どもが緑モードに戻る際にとても有用です。大人も一緒に「緑」になれるアロマやマッサージなどを習慣にすることも効果的です。

受付時間:
午前8時30分~11時
午後1時~4時

問合せ:
【電話】985-5555

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU