今年12月19日に仲本稔氏生誕120周年を迎えます。
町出身者の功績について紹介します。
▽仲本稔(なかもとみのる)ってどんな人?
1904(明治37)年、八重瀬町字仲座生まれ。
「汗水節(あしみじぶし)」の作詞者。
沖縄戦前は、地元仲座の青年団長、沖縄県養蚕指導員、伊平屋村産業技手など様々な経歴を経て、1936(昭和11)年に具志頭郵便局の初代局長となりました。
以後郵政業務に従事し、1977(昭和52)年に73歳で死去しました。
▽「汗水節(あしみじぶし)」の誕生
当時(1928(昭和3)年頃)の沖縄は第一次世界大戦後の経済恐慌の波が押し寄せ困窮の真っ只中でした。
沖縄県では、昭和天皇の即位を記念した事業の一環として勤倹貯蓄運動を実施し、「勤倹貯蓄を奨励する琉歌」の公募がありました。
仲本氏は「勤倹貯蓄の奨」という題でこれに応募し、3等に入選しました(1等、2等の該当作はなかった)。
その後、「汗水節」と改題され宮良長包氏により作曲されると、社会教育の教材として、学校や各種集会等で歌われるようになり当時の流行歌になりました。)
〈汗水節の継承〉
・「汗水節」を後世まで歌い繋げることを目的に毎年、「汗水節大会」が開催されています。
・生誕110周年にあたる2014(平成26)年に「汗水節の里」宣言をし、人づくり・まち興しに努めることを掲げました。
・今年度、仲本氏の生誕120周年を記念して「汗水節の里」モニュメントの建立を予定しています。
▽八重瀬町へ資料の寄贈
2012(平成24)年に仲本氏の遺族により、仲本稔氏が戦前から記していた日記・手帳類・辞令書類・仲本氏の携行品など約90点の書類が八重瀬町に寄贈・寄託されました。仲本氏が記した日記や手帳は、氏個人の備忘録(びぼうろく)、家族の記録など以外にも公的な機関や地元の行政・組織に関する事柄も多く記されており、貴重な資料となっています。
お問い合わせ:具志頭歴史民俗資料館
【電話】098-835-7500
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