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文化の泉宝物(たからむん)No.46

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沖縄県南風原町

■南風原のわらべ歌と外間三枝子先生
音楽を奏でる町、歌声の響き渡る町って素敵ですね。
南風原には大人の合唱団「くがに合唱団」や南風原町女声コーラス「ウインズ」も楽しい活動を重ねており、FM16というビッグバンドもあります。
そして今年結成35周年を迎える「南風原町少年少女合唱団」があります。はじめは中央公民館の合唱講座で、津嘉山の外間三枝子先生が指導に当たりました。その後サークル活動として昭和61年に合唱団を立ち上げ、今日までたくさんの少年少女がかわいらしい歌声を響かせ、数々の舞台を華やかにしてくれています。そのOBたちの活躍も目覚ましく、今や音楽教師や世界に羽ばたく演奏家に成長したメンバーもいます。
1983年に「南風原音頭」を制定するにあたり、音楽家の杉本信夫先生が町民に親しまれる、南風原の特徴を生かした音頭をと提案され、野原広亀先生、大城鶴子さん、赤嶺秀子さんらが一緒に町内各字に伝わる昔歌、わらべ歌を100人余の古老から採集・調査し、その成果は『南風原のわらべうた昔歌集』の発刊を実現しました。それから10年後の1994年、音楽はやはり音で伝えようと、CD制作事業が動き出し、調査で採集された古老の声をまとめた原曲版と南風原のわらべうた昔歌をもとに、若手の編曲者たちで作った編曲版の2枚組CDが完成しました。これには外間先生の将来を見据えた人材育成の思いが感じられます。少年少女合唱団、声楽を学ぶ方々のミューズ、そして編曲に若手を起用しました。
南風原の少年少女合唱団はわらべうたを携えて、ハワイやカナダ公演も成功させています。足元の文化を自信を持って世界へ発信!という発想も、外間先生の海外留学の経験や高校での音楽指導、基地内の学校での沖縄文化の講義等の経験からくるものなのでしょう。
「少年少女合唱団」と「くがに合唱団」を指導・指揮をされてこられた外間三枝子先生が昨年6月にお亡くなりになりました。晩年は「南風原の子どもたちがわらべ歌を口ずさむようになるまで」を目標に各幼稚園へ出向き、歌やワークショップを通した指導も行いました。
これまでに南風原町で制作された、南風原のわらべうたの本、CD、楽譜集などがあります。多くの方々が大いに活用し、音楽が響き渡る南風原町であって欲しいと思います。(平良)

◎北丘幼稚園でのわらべうたの指導をする外間三枝子先生たち(令和元年)
※詳しくは、本紙11面をご覧ください。

問合せ:南風原文化センター
【電話】889-7399

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