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自治体の皆さまへ

文化の泉宝物(たからむん)No.47

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沖縄県南風原町

■大掃除の季節 手作りマスク、捨てないで!
早いもので今年も12月。そろそろ年末の大掃除を…と考えている方も多いのではないでしょうか。
今年は、日常生活や様々な行事がコロナ前の姿に戻ってきました。長い冬眠から覚めたように、「久しぶり」という言葉をよく聞いた1年だったように思います。外出自粛やマスク着用などのルールが緩和され、マスクの出番も少しずつ減ってきました。
その流れのなかで、文化センターの学芸員には1つ心配があります。それは、今年の大掃除のついでに、市販マスクが不足していた頃に使っていた布製の手作りマスクを処分する方が多いのではないかということです。
思えば、コロナ前はマスクを着用していると風邪かと聞かれ、色付きのマスクも珍しかったように思います。新型コロナの流行でマスクの生産が追いつかず、布マスクを自作する人が増えました。この時代、皆そろって「市販品が無い!自分の手で作らなければならない!」という状況に陥ることはめったにありません。手芸が得意な人もそうでない人も必要にかられて自らの手でモノを作るという現象がおきました。そこから大きさ、形、耳ヒモの工夫、ファッションに合わせた色柄など、多様な進化を遂げました。南風原では絣のマスクも誕生しています。私はコロナ禍の間、ひとつの文化が生まれる瞬間に立ち会えていることに感動し、手作りマスクはまさに現代の「民具」であると感じながら、日々いろんな人のマスクをひそかに観察していました。
今後、カラフルなマスクの着用は靴下を履くように当たり前になるかもしれません。マスクを集めて整理・分析することで、「マスク文化」の始まり、そして将来教科書にも載るであろうコロナ禍という出来事に直面した人々の状況、たくましさを詳細に伝える資料になります。
もし、マスクを処分しようかと考えている方がいましたら、ぜひ南風原文化センターにお声がけください。子ども用、大人用、使い古しでも穴が空いたものでも大丈夫です。お待ちしております!(前城)

問合せ:南風原文化センター
【電話】889-7399

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