■ガラスなの?
キラキラしたビー玉やガラスビーズに惹かれた経験を持つ人は多いと思います。越来グスクの発掘調査ではガラス製の玉が3個並んで出土しています(写真(1))。一見、石や石灰に覆われているようにも見えますが、顕微鏡で覗いてみると本来の光沢や透明感のある濃紺色が隠れています(写真(2))。長い間地中にあることで表面が化学変化をおこし薄い膜ができ、その層が最初は虹色、徐々に白色へと膜が厚くなっていった様子がわかります。
丸玉が2つ、それと縦にミゾの入ったものは蜜柑玉(みかんだま)という可愛らしい呼び名です。これらの玉は14~15世紀のグスク時代に使われていたと考えられます。
沖縄市では他に仲宗根遺跡でも形、大きさ、色も様々な玉製品が200点以上出土しています。色鮮やかなガラスの玉は当時の人々の目にはどう映っていたのでしょうか。
学芸員 富平 砂綾子
問合せ:沖縄市立郷土博物館
【電話】098-932-6882
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