■チナマキ祈願
沖縄市知花では旧暦の12月24日に「チナマキ祈願」を行っています。チナマキ祈願は、知花グスクにある3か所の拝所を、3重の綱で囲むように巻いていく行事です。綱を巻くことで、集落や拝所に結界を作り、悪いモノから自分たちを守るために行われています。沖縄市では、数は少ないながらも、こういった習慣が残っています。
古くから「巻く、結ぶ」という行為は、悪いモノを寄せ付けないと信じられてきました。身近なところでは、お弁当に乗せるサングヮーにも、食べ物の精(シー)を繋ぎとめる役割があると考えられています。精が抜けた食べ物は、味がしなくなってしまうそうですよ。
学芸員 川副 裕一郎
問合せ:沖縄市立郷土博物館
【電話】098-932-6882
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