■上地の竹細工
切ったばかりの竹の匂いはお好きですか?今回は竹細工のお話にお付き合いください。
沖縄市上地では、かつて竹細工が盛んでした。段ボールやプラスチックがなかったころ、県外に送る冬野菜の入れ物として竹のカゴが必要だったのです。
畑が多く、決して裕福とは言えなかった当時の上地の人たちにとって、身近な材料を使って現金が入る竹細工はとても魅力のある副業でした。最盛期には上地の竹だけでは足りなくなり、隣の山内から竹を仕入れることもあったそうです。
今では見られなくなりつつある竹の入れ物類ですが、沖縄市では、名人が作った「上地の竹細工」を指定文化財として大切に保管しています。
もしご覧になりたい場合は、郷土博物館までご連絡ください。
(学芸員 川副 裕一郎)
問合せ:沖縄市立郷土博物館
【電話】098-932-6882
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