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令和5年度施政方針(3)

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沖縄県渡嘉敷村

2.交通通信体系の整備
(1)海上交通について
航路事業特別会計の運営については、船舶が村民の移動や生活物資及び産業資材輸送を担う重要な航路であり、安定的な運航を確保することが最も重要だと考えております。
平成25年度に沖縄振興特別推進交付金を活用した、離島航路安定化支援事業で「フェリーとかしき」買取り支援を受けたことにより、経営状況も好転しおりましたが、令和元年12月の新造高速船の就航により、年間1億4千万円程のリース料の負担が発生し、大幅な赤字運営となっており、国や県に支援を求めながらの運営状況であり、経費節減の取り組みが求められます。
節減に繋がる船舶燃料の調達に当たっては、令和2年度分から、一般競争入札により調達し経費節減に努めています。収益については、新型コロナウイルスの影響により、令和2年度・3年度においては大幅な減収となっていますが、令和4年度においては、令和元年度を基準として、利用者が7割程度まで回復しています。しかしながら、昨今の社会情勢による燃料費の高騰、円安等により厳しい運営状況が続いています。このため、例年繁忙期に行っていた高速船の3便運航を、昨年度よリゴールデンウイーク期間中の3便運航、7月・8月においては、週末のみ3便運航、また、航海速力を抑えることにより燃料消費の削減等、更なる運航経費の節減に今後も取り組んでまいります。
本村の脆弱な財政基盤においては、その財源確保に苦慮しているところでありますが、令和5年度においては、先述のとおり「沖縄離島活性化推進事業費補助金」を活用して、高速船買取について要望しております。今後とも安定的かつ効率的な運航形態を維持することができる航路事業運営のため、努力してまいりますので、村民のご理解とご協力をお願い致します。

(2)陸上交通について
本村内における公共交通機関は、現在、バス事業者による一般乗り合い旅客自動車運送事業と、タクシー事業者による自動車運送事業が営まれており、観光客の輸送や村民の利用に対応しております。
住民や観光客の移動手段として、安定した輸送体制を確保するため、事業者との連携を図り、引き続き支援策を講じてまいります。

(3)通信について
携帯電話等移動通信用施設及び光通信については、今後も安定した通信環境が維持できるよう、引き続き関係機関と連携して取り組んでまいります。

3.生活環境の整備及び防災対策
(1)一般廃棄物処理施設の運営について
ごみ処理施設については、今後とも適正な環境・排出基準の遵守に努め、施設の長寿命化、ごみの減量化に資する取り組みとして、生ごみ処理機購入に係る助成制度を継続して実施いたします。
現在、ごみ処理施設の維持に多額の費用が必要であることから、将来のごみ処理の在り方について、可燃ごみを「那覇。南風原クリーンセンター」で処理する委託業務を計画し、両市町との協議を実施してまいります。
また、国立公園の指定を受け、平成27年度から毎月0のつく日を環境美化の日として制定しており、今後も継続して美ら島美化清掃を推奨するとともに、林道や農道周辺の不法投棄の巡回監視、空き地についても適正な管理を促してまいります。
滞留していた廃家電の処理については、一般財団法人家電製品協会が行う「離島対策事業協力助成金」を活用し搬出が進んでおります。今後も定期的に搬出作業を実施するとともに、その他の廃タイヤやスクラップ等の搬出も計画してまいります。
渡嘉敷区の下水処理については、すでに多くの世帯で合併処理浄化槽の設置が進んでいることから、未整備の世帯への合併処理浄化槽設置事業導入を検討してまいります。

(2)簡易水道事業について
本村の簡易水道事業は、施設の経年劣化に伴い、ランニングコストの増大で、一般会計からの多額の繰り入れを余儀なくされているのが現状であります。
沖縄県においては、「安全・安心な水道水を安定的に将来にわたって供給できる水道の構築」を目指し、水道広域化に取り組んでおり、本村においても計画に基づき、沖縄県企業局による施設整備が進められております。
これと並行して、村では管路の耐震化を図るため送配水管の布設工事を順次実施することとしており、令和4年度において阿波連地区の設計及び渡嘉志久地区の布設工事、これに伴う給水管工事を計画しておりましたが、布設工事については、入札不調により実施できませんでした。
入札不調については、他の工事も同様の事態となっておりますので、原因の究明及び対策を検討してまいります。
また、令和6年度の地方公営企業法適用化に向け、令和4年度から財務会計システムの改修、例規整備、固定資産税整理を実施しており、令和5年度も引き続き実施してまいります。

(3)下水道事業について
阿波連浄化センターについては、平成5年の供用開始から29年が経過し、施設や設備機器の老朽化が進み、維持管理に多額な経費の投入を余儀なくされているのが現状であります。
令和2年度のストックマネジメント計画に基づき、令和5年度は自動微細ロスクリーン槽の改築更新工事及び吸気・排気ファンの改築更新工事を計画しており、施設の適切な維持管理に努めてまいります。

(4)住宅整備について
公営住宅については、令和元年度から令和2年度にかけて、渡嘉敷区に2階建て4戸の建設を予定しておりましたが、入札不調により建設できておりません。
令和5年度は、先述のとおり「沖縄離島活性化推進事業費補助金」を活用した移住就労者用住宅の整備を計画しており、その建築状況や、令和4年度に完成した木造職員住宅の成果を踏まえ、一般入居の木造賃貸住宅の建設についても、検討してまいります。

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