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自治体の皆さまへ

粟国診療所

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沖縄県粟国村

医師 新村真人

◆粟国の地域包括ケアシステム
~どのように、住民の皆さまをお守りするか?~
こんにちは。診療所の新村です。粟国島での生活も1年を超えました。嬉しいことに、たくさんのおじいちゃんおばあちゃんに顔を覚えてもらい、いつも診察室でニコニコお話をしてくださる姿に癒やされています。
また、仕事でご一緒させて頂く皆さんが、とても一生懸命なので、私自身も楽しくやりがいを持ちながら働くことが出来ており、ますます粟国島のことが好きになりました。
今回は、おじいちゃんおばあちゃんたちが粟国島で元気に過ごせるために、私達がどのように連携しているかご紹介させて頂ければと思います

例えば、転んで腰が痛くなってしまったおじいちゃんがいたとします。骨折や出血が無ければ打撲傷としてコルセットを巻いて痛み止めを飲んでもらいますが、それだけでは安全に元気に過ごすことが出来るとは限りません。「また転ばないか?」「自分で食事は準備できるか?」「熱中症にならないか?」など、ケアすべき要素は多いです。そんなときに、粟国村では上の図(本紙参照)のようにたくさんの方がサポートしてくれます。
まずは専用のSNSで情報共有し、ショートステイの利用を検討します。特養さんは空きがあればいつも積極的に対応してくださいます。自宅で過ごす場合には、役場/特養の方で配食サービスを手配し、社協さんが見回りをしてくれます。見回りでは部屋が暑ければクーラーを勧めたり、飲水を促したりします。今後歩けなくなりそうな見込みのときは役場/ケアマネさんが連携し素早く介護保険の申請の手続きを始めてくれます。部屋に手すりが必要そうであれば設置を進めてくれます。家族さんへの説明も重要です。
この1年間、島のスペシャリストのみなさんのお陰で、たくさんの高齢者が島での生活を継続することが出来ています。医療の力だけでは乗り越えられなかったことがたくさんあり、皆さんへ本当に感謝しています。これからも多職種で『チーム粟国』として協力しながら、住民の皆さんを支えていければと思います。
※図は本紙18面をご覧ください。

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