去る10月15日(火)に南部広域行政組合によるごみ処理施設整備事業についての住民説明会が西原町中央公民館で行われ、78名の参加がありました。
同組合は、老朽化した施設の更新、ごみ処理の効率化と財政負担の低減のため、糸満市、豊見城市、南城市、八重瀬町、与那原町、西原町の3市3町のごみ処理広域化の実現に向けて、一元化した新たなごみ処理施設整備事業に取り組んでおります。その候補地が「西原町小那覇地区」に内定したことから、説明会で経緯や位置、ごみ処理施設の概要についての説明が行われました。
参加者からの質問や意見が交わされた後(下記参照)、ごみ処理施設整備事業の推進について拍手による賛否の確認が行われ、承認が得られました。
今後は、環境衛生審議会、3市3町の担当者会議及び副市長・副町長会議を経て、最終的には1月下旬頃に開催予定の環境衛生関係市町村理事協議会において、建設予定地として決定する予定であります。
※1:ごみ処理施設に関する処理方式や今後のごみ減量化・分別等について審議する機関
学識経験者1名、3市3町の議員6名、住民代表6名の計13名で構成している
※2:環境衛生事務に関する議題に対して、3市3町の市長・町長が集まり協議し、決定していく機関
■説明会時の主な質疑応答
Q:候補地の近くに中学校・保育園があり、3市3町のごみ収集車が集中してくることについての心配がある。
A:西原町以外の市町からのごみ収集車は、与那原バイパスや臨港道路を通行するので中学校・保育園前の道路からは通りません。(P3写真)
Q:県が計画している大型MICE施設に影響(悪臭問題による環境悪化)が出ないか。
A:ごみ収集車の往来による悪臭対策については、委託業者・許可業者への徹底した環境保全指導(ごみ処理施設から出る度に洗車をさせる等)を行います。
Q:候補地の隣には南西石油(株)があるが、安全面はどのように考慮されているのか。
A:南西石油(株)と調整等を行っており、ごみ処理施設へ支障をきたさないように運営するとの回答を得ています。(近くのタンク2基は休止する計画)当然、当組合も安全面については、しっかり対策を行っていきます。
Q:ごみ処理施設を造った場合、周辺に環境の影響は出ないか。
A:現在稼働している施設において環境が悪化した事例はありません。新たな施設はさらに高度な施設であるため、安全性は担保できるものと考えております。
Q:ごみ処理施設の排ガスによる影響はないか。定期的に測定して住民に周知するのか。
A:既存施設では年3回測定しており、国の基準の範囲内でしっかりと対応しております。住民の皆様へは、測定結果を提示し環境への影響が無いことを周知しているところであります。
■上記以外に住民の皆様が気になると思われる想定質問
Q:ごみ収集車の往来により、時間帯によっては道路が渋滞するのではないか。
A:ごみ処理施設敷地入口から計量棟までの距離をなるべく長く確保するとともに、敷地内に混雑時の滞留場所を設け、道路を渋滞させないようにします。
Q:海が近いが、津波対策は。
A:候補地は、沖縄県の津波浸水想定区域図によると最大のところで2~5m未満が想定されております。候補地における津波対策としては、計画地盤を西原バイパスの計画高さに合わせるため1~1.5m盛土を行い、施設ではプラットホームや主要機器(電気室等)を2階に配置することを考えています。2階にすることで計画地盤から6m上がることとなり、現地盤からすると7~7.5m上がることとなるため、万が一、津波が来たとしても施設が止まることはないと考えております。
Q:ごみ処理施設建設が西原町に立地する効果は。
A:現状のごみ収集を維持することができます。新たなごみ処理施設が現在の与那原町より遠距離になった場合、ごみ収集運搬に時間を要し家庭ごみが家の前に今よりも長時間あることとなり、生活環境の悪化で町民サービスの低下に繋がることを懸念してます。また、それに対処するために収集車を増やす等の対応を行う場合、現行サービス維持の為、委託料の増額は必須であり町の財政負担も大きくなることから住民サービスにも影響があります。
※詳しくは本紙をご覧ください。
お問い合わせ:
南部広域行政組合 新炉建設準備室【電話】098-998-8857
西原町 環境安全課【電話】098-945-5018
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