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【特集】日々を彩る工芸品(1)

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沖縄県那覇市

東シナ海の中心に位置する沖縄は、古くから周辺の国々と盛んに交易を行い、独自の文化を形成し発展してきました。琉球王朝の宮廷文化や庶民の生活を支えた伝統工芸は、今なお発展し、私たちの暮らしに彩りを与えています。
今月号では琉球王朝の宮廷文化を支えた染織物、漆器、陶器、三線に加えて、那覇から始まったとされる琉球ガラスを特集します。

■琉球紅型
縄の強烈な日射しやむせるような湿度の高さ、そのにおいや質感を含めたような色力をもつ、琉球紅型。重厚な古典柄に加え、軽やかでポップな創作柄も日々多彩に創出されています。本染めの紅型を使った小物のほか、プリントで紅型のデザインを楽しめるような商品も開発中です。

問合せ:琉球びんがた事業協同組合
【電話】894-3363

■首里織
城下町として栄えた首里では、王府の貴族や士族用に、色、柄共に格調高く、悠々とした織物が織り継がれています。紋織から絣にいたるまで多彩な技法のある首里織ですが、中でも、花倉織は王族専用、道頓織は貴族・士族用とされ、首里でしか織られませんでした。技法が多く、組み合わせて色々な表現ができるのが特徴です。

問合せ:那覇伝統織物事業協同組合
【電話】887-2746

◇Interview インタビュー(1)
首里織の若手職人の普天間ひかりさんと佐藤優さんにお話を伺いました。普天間さんは県外の大学に通う中で沖縄の良さを認識し、沖縄特有の伝統的なことに取り組みたいと、卒業後に首里織の門戸を叩きました。さまざまな技法をはじめ、デザインから手がけることで個性豊かな表現ができることが首里織の魅力だそう。
11月の組合展に向け、現在着尺(※)の制作に挑戦しています。佐藤さんは首里高校の染織デザイン科での染織の経験から、作り手として関わりたい思いが芽生え、首里織を始めました。勉強会や組合員それぞれの活発な活動に刺激を受け、総ロートン織に挑戦したいと考えています。
(※)着尺は1200本の経糸から、14mの布地を織りあげる。

◇首里染織館suikara
染め織りの伝統技術を知り触れる場として2022年4月にオープンした琉球びんがたと首里織の拠点施設。工房では、後継者育成やワークショップのほか体験プログラムを提供。1階では着尺や帯を展示・販売し、かりゆしウェアや日傘、ポーチ、小銭入れ、名刺入れといった商品も充実。オーダーメイドにも対応しています。
火曜休館。駐車場有り。龍潭通り沿い、首里交番真向かいです。
場所:首里当蔵町2-16
【電話】917-6030
11:00~18:00開館
・体験予約
染め・織りの体験もできます。本格的な4日間コースも!
【電話】917-6030

◇11月のイベントinSuikara2階
・第47回琉球びんがた組合展いいいろ彩(いる)・彩(いる)
展示のほか、びんがた体験や限定商品うちくい(風呂敷)の販売もあります
期間:11/16(木)~19(日)

問合せ:琉球びんがた事業協同組合
【電話】894-3363

・第47回首里織展はつごころ~瀬を早み織り繋ぐ初心~
作品展示や機織り体験も。新作かりゆしウェアや着尺、帯地、小物をご用意しています
期間:11/23(木)~26(日)着物でご来場の方に粗品を進呈!

問合せ:那覇伝統織物事業協同組合
【電話】887-2746

■琉球漆器
デイゴやシタマギ(和名エゴノキ)などを木地に使用。塗りのあと漆を固化させ堆錦(ついきん)や螺鈿(らでん)、沈金(ちんきん)、箔絵(はくえ)といった技法により加飾します。琉球王朝と中国との貿易で発達した工芸品で、15世紀のポルトガルの外交官による東方諸国記に、漆手筥(はこ)の記述が確認できます。漆器は、大切に扱うことで永続的に使えるだけでなく、塗りや廃棄時にも公害を出さないという環境にやさしい存在です。

◇表紙について
首里山川町にある角萬漆器では、沖縄の文化である琉球漆器で心を豊かにしたい、とワークショップや器の教室などを開催しています。今回の表紙は角萬漆器の一角に設けられたカフェで撮影しました。

◇角萬漆器・CAFÉ角萬
うるしの日に合わせイベントを開催します。
・11/11(土)…OCEANTREE(漆サーフボード)上映会と職人の道具展ほか
・11/13(月)…「堆錦ワークショップ」予約不要の先着順、特別価格にて
場所:首里山川町1-54-1
営業時間10:00~18:00(日曜定休)
※カフェの営業は開催イベントにより変更される場合があるため、電話またはWEBでご確認ください。
【電話】943-3810

■[Present]手しごとクーポン
那覇市伝統工芸館販売所や首里染織館suikaraで使える1000円分のクーポン券を先着2000名に配布中です。使用期間は2024年1月31日まで。
《こんなところで使えます!》
・壺屋陶器まつり
・壺屋陶器事業協同組合
・沖縄県三線製作事業協同組合
・びんがた組合展
・首里織組合展

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