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自治体の皆さまへ

戦(いくさ)を知る(1)

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沖縄県那覇市

■マンガ
『キジムナーKids上・下』
上原 正三/原作 横山 旬/漫画

上原正三さんの自伝的小説を漫画化した作品です。創作物ですが、内容のほとんどが上原さんの体験か見聞きしたものだそうです。
戦争が終わり、本土復帰もした沖縄で生まれた私にとって、衝撃的な場面も多くありましたが、確かにあった沖縄の日常だということが感じられました。
若者の皆さまにぜひ読んでいただきたい一冊です。

石嶺図書館
瀬良垣 杏さん

■DVD
『NHKスペシャル沖縄戦全記録―Battle of Okinawa―』

沖縄戦の記録を、ビッグデータ分析の手法で可視化し全貌を明らかにした作品です。
膨大な資料や証言データをもとに再構築された沖縄戦を「映像と音声」で目撃すると、沖縄戦の悲惨さが強く伝わってきます。これまでも、沖縄戦について学んできましたが、より一層繰り返してはいけない歴史として、深く心に刻まれます。

石嶺図書館
比嘉 彩乃さん

■本
『戦争は女の顔をしていない』
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ/著

第二次世界大戦でロシア兵として従軍した女性たちのインタビュー集です。通常の生活をするようになっても、ずっと続く戦争の描写に胸が痛みます。本文より印象的な言葉を引用します。「忘れられるものなら忘れてしまいたい せめて一日でいいから戦争のない日を過ごしたい 戦争のことを思い出さない日を」

小禄南図書館
玉城 絵里さん

■新聞
『沖縄戦新聞』
琉球新報社

沖縄戦当時の状況を、現在判明している事実や証言などをもとに再構成した新聞です。当時の新聞はどう伝えたかもわかる紙面になっています。
新聞だからこその読みやすさ、伝わりやすさがあり、リアリティがあること、類書がないことから時期に関係なく年間を通して動く作品です。沖縄戦を知る初めの1つとしてお勧めです。

ジュンク堂書店那覇店
森本 浩平さん

■えほん
『なきむしせいとく』
たじまゆきひこ/作・絵

父を兵隊にとられ、兄も入隊した国民学校2年生のせいとくが、米軍の上陸を機に母と妹と共に南下し逃げていく物語です。淡々と進む描写は、最後に現在の問題へとつながります。
布を染めて描かれる絵は力強くもやわらかく、読み聞かせにも適しています。作者は、沖縄に通い続け沖縄戦を題材にした絵本も多く出版されています。

小禄南図書館 児童書担当
喜屋武 愛さん

■本、映画
『証言 沖縄スパイ戦史』
三上 智恵/著 集英社新書

北部の山中では、少年たちで結成された護郷隊がゲリラ戦に挑んでいました。少年兵の生き残り20名以上の証言から浮かびだす戦争の実相は、目を覆いたくなるむごさです。
あまり語られてこなかったスパイ戦や、住民虐殺の指示などの戦争加害についての記録で、2018年には同名の映画も公開されました。

ジュンク堂書店那覇店
宮里 正範さん

■写真集
『沖縄戦の戦争遺品』
豊里 友行/著 新日本出版社

那覇市在住の国吉勇さんが収集した沖縄戦の戦争遺品の写真集です。火炎放射で焼かれたカマボコの缶詰や石とともに融けた飯ごうなどに、当時の生活を垣間見ることができます。
長年遺骨収集をされてきた国吉さんは、遺族に返せず個人的に預かっている遺品を自宅で展示し、訪れる人に戦争を伝えています。

■映画
『生きろ 島田叡―戦中最後の沖縄県知事』
佐古 忠彦/監督

戦下の沖縄県知事として、何としても県民を守らねばならないと尽力した島田叡(あきら)さんの姿を描いた作品です。島田は台湾からコメを確保し、住民疎開を進め、軍に南部撤退を思いとどまるよう進言していました。
自決や玉砕が是とされた時代に「生きろ」と言い続けた島田。リーダーとは、行政官とは、を考えさせられます。

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