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令和5年度金武町青年海外派遣事業研修報告(2)

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沖縄県金武町

先月号に引き続き、令和6年1月9日~2月12日に実施された青年海外派遣事業で海外5ヵ国(ブラジル・アルゼンチン・ボリビア・ペルー・米国ロサンゼルス)へ行って来た研修生、比嘉萌さん・小橋川和さんの研修報告をシリーズでお届けします。今月はペルー・ロサンゼルスでの研修について報告します。

■ペルー
2月2日~2月6日

ペルーでは町人会長の伊芸マヌエルさんの娘さんのマリエラさんの自宅に滞在しました。滞在期間中に案内していただいたペルーの街は沖縄では見ることのできない砂の山や山々に続く住宅街などとても新鮮でした。金武町人会の方々は努力家で真面目な一面もあり、親しみやすさもある素敵な方々でした。ペルーの沖縄県人会館では、金武町をイメージした壁画があり、當山久三とターム君が描かれており、遠い地でありながら金武町を感じることができる場でした。また、若い世代が町人会を支え積極的に前に出ており、私たち研修生の心の支えになっていました。
(比嘉 萌)

ペルーには、世界遺産であるパチャカマック遺跡を歩いたり、ナスカの地上絵を上空から見下ろしたり、たくさんの地域から集まったカーニバルがあるなど、誰もが興味を持つほどの魅力的な国です。そんな国で、沖縄を感じることができたのは、元研修生である仲間末美さんの実家にあった仏壇でした。ただ、仏壇を置いているのではなく自分なりに仏壇の意味を理解し、先祖を大切に思う気持ちがとても伝わってきました。私たちも沖縄の文化を、次の世代にも繋げていけるように今のこの気持ちを大事にしたいと強く思いました。
(小橋川 和)

■ロサンゼルス
2月7日~2月11日

ロサンゼルス滞在期間は3日と短い期間でしたが、金武町人会の方々の歓迎もあり充実した3日間を過ごすことができました。南米とはまた違った移民の歴史を感じ、新年会では多くの移民された方、そして子孫の方々と出会うことができました。金武町というルーツが同じということもあり、沖縄にいる頃には想像もしなかったロサンゼルスの知り合いと話すことができました。新年会の催し物ではエイサーやかぎやで風、沖縄民謡が流れ指笛が鳴り、沖縄にいると錯覚するほどでした。町人会の方々の想いは強く、とても沖縄を恋しがっている姿が印象的でした。
(比嘉 萌)

ロサンゼルスでの新年会は、町人会の子どもたちによるエイサーや舞踊などを披露してくれました。どこの国でもそうでしたが、まさかロサンゼルスで沖縄の伝統文化を見ることができるとは思ってもいませんでした。本当に素晴らしく、綺麗に踊っていて一緒に参加したいほどの気持ちで舞台を見させて頂きました。とても驚いたことは、私の曾祖母の兄弟がロサンゼルスにいることでした。世界には私が知らないことがたくさんあって、とても興味深い繋がりがまだまだ隠れているんだなと実感しました。世界中の家族に会えて本当に良かったです。この繋がりを大切にしていきたいと思いました。
(小橋川 和)

・沖縄から遠い地でウチナーンチュが活躍している姿に感銘を受けた(もえ)

・世界のウチナーンチュの存在、沖縄の反対側での出会いの魅力を伝えたい(のどか)

世界のウチナーンチュって?沖縄の反対側って?どうして私の親戚は海外に?という疑問を抱えながら、海外派遣の研修生として沖縄から出発しました。「移民」は、聞いた事はあるけれど、深く考えたことは今まであったのでしょうか。私はこの海外研修に参加するまでは、「移民」がこんなにも興味深いことだったとは思いもしませんでした。私たちは、北米、南米へ行きました。そこは、私が思っている以上に沖縄の伝統文化が大切に守られていること、現地の人がまだ行ったことのない「沖縄」を愛してくれていることに心が温かくなった瞬間がいくつもありました。
初期移民では、気候や食べ物、習慣、言葉の違い、健康被害、過酷な労働環境に苦しめられる話など資料を通して学ぶ機会がありました。初期移民の困難さ、海外移民を決意するにあたって、立ちはだかった壁や試練があった中で、生き抜く先代たちのバイタリティの強さが、海外に「もうひとつの沖縄」、「もうひとつの金武町」を作るきっかけとなったのだと考えると「移民」とはとても偉大だと改めて学ばされました。この「移民」という深き歴史には、まだまだ知らないことが沢山あります。この研修での学びと、出会いをきっかけにもっと「金武町の歴史」について学ぶことや、地域の方に「世界のウチナーンチュの存在」、「沖縄の反対側での出会い」の魅力を、これからの地域活動を通して伝えていきたいと思います。
(小橋川 和)

幼い頃から、移民のお話を聞く機会はありましたが実際に移民の方々の歴史や苦労、大切さを考えることは少なかったです。ですがこの研修を通して移民した人々と直接関わることで沖縄に対する想いを感じることができました。各国で移民の歴史に触れることで知った、移民の苦悩は私たちのイメージとはかけ離れたもので、遠い地で暮していても沖縄にいる家族を想い、文化を大切にする姿は感動しました。一世が託した琉球文化は二世・三世へと受け継がれ、各国町人会で若い世代が沖縄の伝統を大切にし、町人会全体を盛り上げる行動に心動かされました。交流を通して生まれ育った沖縄のことをより知ることができ、沖縄から遠い地でウチナーンチュが活躍している姿に感銘を受けました。この研修でお世話になった各国町人会の皆様には感謝の気持ちとともに、生まれ育った沖縄を誇りに思うようになるきっかけになり、金武町に住む人々に移民の姿、そして町人会の想いを伝えたいと思いました。これからも金武町の研修生達が行ってきたように金武町と各国の沖縄県人会・金武町人会を結ぶ架け橋のような人材を目指し、いつまでも沖縄の心を大切にしていきます。遠く離れた地に沖縄・金武町が存在し、沖縄にいる私も知らない金武町の新たな一面を学ぶことのできるこの研修は私にとってとてもかけがえのない経験でした。各国の移民の立場から見える沖縄・金武町の意見を継承し今後の金武町に恩返ししていきたいです。
(比嘉 萌)

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