■滋賀ならではの「おもてなし」 地域住民との交流も
益子:先ほど、選手時代は楽しめなかったと言いましたが、高校生の時に出場した国体で民泊(みんぱく)を経験したことはとても良い思い出になっています。ホストファミリーの皆さんと一緒にご飯を食べたり、東京選抜チームとして出場したので、いつもとは違う指導者の価値観を知る良い機会になったことも記憶に残っています。準優勝だったのですごく怒られましたが。(笑)
知事:昨年の佐賀大会では、唐津のイカや伊万里(いまり)の梨など、地域の特産物を振る舞ってくださる場面もありました。滋賀大会でもそんなおもてなしを含めた交流を大事にしたいと思っています。
福永:地元では開催に向けて十年も前から準備が始まっているという事を今日初めて知りました。参加するアスリートだけでなく、地元の方にも楽しんでいただけると嬉しいですね。
■滋賀らしい国スポ・障スポ 環境にも配慮を
益子:国スポ・障スポを主催する側の立場から言わせていただくとナイトゲームなど、これまでにない試みで注目された佐賀大会の後ということでプレッシャーも少しはあるかもしれませんが、そこはあまり気にせず、滋賀らしい温かい大会になれば良いと思っています。
知事:佐賀大会の後を引き継いで、スポーツを楽しむ感覚や式典のあり方はアスリートファーストを守りつつ、チャレンジもしたいと思っています。滋賀らしくという点では、琵琶湖が真ん中にあり、環境に配慮しながら生きている滋賀県民として目指すのは持続可能な大会。マザーレイクゴールズ(Mother Lake Goals,MLGs)宣言も行いながら運営を進めていきます。また、コロナで1年延期されたため、参加が叶わなかったジュニア世代の存在もあります。その方たちの思いも背負って、参加できる喜びを感じられる取組も心がけます。
益子:オリンピック・パラリンピックのパリ大会もエコな取組が多く見られました。砂浜が無くなったり、雪が降らなくなったり、環境問題が競技の存続に関わると危機感を持つアスリートは増えています。
知事:プラスチックゴミを減らすため、ウォーターサーバーを用意してマイボトルを持参していただくとか、お弁当の素材にも配慮するなどの工夫を予定。メーカーさんにもご協力いただいてベストな方法を探っています。
■国スポ・障スポの醍醐味とは
福永:地域の代表として全国大会に出られるのは、選手としてとても光栄なこと。また、陸上競技に関して言うと、学校が違えばどころか、種目が違うと交流を持つことはほぼ無いのですが、国体で仲良くなり、常に連絡を取っている人もいます。個人的には、同じ滋賀県出身の短距離選手である桐生祥秀(きりゅうよしひで)さんに会えたことも刺激になりました。普通の大学生のように話をされているのを聞いて身近に感じることができました。
知事:アスリート間の交流は、競技力の向上にも繋がるでしょうし、競技場で有名な選手を案内することはボランティアの方の励みや良い思い出にもなるようです。子どもたちにとっても一流の選手の様子を間近で見ることは勉強になりますよね。大会が終わった後に、スポーツを見ることや支えることのワクワク感がレガシーとして残ることも重要。その楽しい気持ちをびわ湖マラソンや令和8年度に滋賀県で開催予定のインターハイに繋げて、スポーツの力ですべての人が元気になるためのきっかけづくりにしたいと思っています。
web滋賀プラスワンでは、益子直美さん、福永凌太さんからの新春メッセージも掲載しています。ぜひご覧ください。
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