児童虐待に関する相談対応件数は増加傾向にあり、子どもの命が奪われる重大な事件も後を絶たないなど、深刻な状況が続いています。本町でも、児童虐待に関する相談や通告は年間10件程度あります。児童虐待は早急に解決すべき問題であり、子どもの「命」と「権利」、そしてその「未来」は社会全体で守らなければなりません。
国では、毎年11月を「児童虐待防止推進月間」と定めており、家庭や学校、地域などの社会全般にわたり、児童虐待問題に対する深い関心と理解を得ることができるよう、期間中に児童虐待防止のための広報・啓発活動などさまざまな取組がおこなわれています。
◆オレンジリボン・キャンペーンについて
オレンジリボンには「児童虐待防止」というメッセージが込められています。ひとりでも多くの方々に「児童虐待防止」に関心を持ってもらい、子どもたちの笑顔を守るために一人ひとりに何ができるかを呼びかけていく活動が「オレンジリボン・キャンペーン」です。
◆虐待としつけとの違いは?
子どもが犠牲となる痛ましい虐待の事件が起こると、その保護者は「しつけの一環として…」と言いますが、それは自分を守る言い訳にすぎません。
たとえ愛情に満ちた「しつけ」のつもりであっても、その行為が子どもに害を及ぼすものであれば、それは「虐待」といえます。「虐待」は、大人側の思いとは関係なく「子ども自身の人権が守られているかどうか」という点で判断されます。
◆児童虐待の早期発見は、子どもを救う
虐待の早期発見は、子どもだけでなく、虐待をしてしまう保護者にとっても救いとなります。誰かに止めてもらいたいという思いを持っている場合や、自ら助けを求めるサインを出している保護者も多くいます。虐待をおこしてしまう家庭は地域・近隣同士で助け合ったり、支えあったりする関係が希薄になっていて、孤立しやすい状況が見られます。「私はだめな親」「私の努力が足りない」と自分を責めたり、追いこんだりして、相談することもなく、ひとりで悩みを抱え込んでしまっていることが多くあります。
孤立しやすい状況を早期に発見することは、家庭という閉ざされた中で虐待がエスカレートすることを防ぎ、家庭への支援をおこなうことにつながります。
◆次のような行為は、虐待にあたります
▽身体的虐待
殴る、蹴る、叩く、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、家の外へしめ出す など
▽心理的虐待
言葉により脅かす、無視する、きょうだい間で差別的な扱いをする、子どもの目の前で家族に対して暴力する など
▽ネグレクト
乳幼児を家に残して外出する、食事を与えない、ひどく不潔なままにする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院へ連れて行かない、ほかの人が子どもに暴力をふるうことを放置する など
▽性的虐待
子どもへの性的行為、性的行為を見せる、ポルノ写真の被写体にする など
◆子どもや保護者のこんなサインを見逃さない
▽子どものサイン
・いつも子どもの泣き声や保護者の怒鳴り声がする。
・不自然な傷や打撲のあとがある。
・衣類やからだがいつも汚れている。
・落ち着きがなく乱暴である。
・表情が乏しい、活気がない。
・夜遅くまでひとりで家の外にいる。
▽保護者のサイン
・地域などで交流が少なく孤立している。
・小さい子どもを家に置いたまま外出している。
・子育てに関して拒否的・無関心である/強い不安や悩みを抱えている。
・子どものけがについて不自然な説明をする。
◆「児童虐待?」と思ったら189(いちはやく)までお電話ください!
※「189」は、全国共通の児童相談所の3桁ダイヤルで、地域の児童相談所につながります。
多賀町子ども・家庭応援センター(多賀町総合福祉保健センター内)
【電話】0749-48-8137【有】2-8137
→多賀町子ども・家庭応援センター
【有】2-8137【電話】0749-48-8137【FAX】0749-48-8138
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