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多賀町の遺跡紹介(1)

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滋賀県多賀町

『国指定史跡 敏満寺石仏谷墓跡(びんまんじいしぼとけだにはかあと)』

青龍山と多賀サービスエリアのある丘陵上には、かつて敏満寺という天台寺院が存在していました。寺院の草創は明らかではありませんが、青龍山の山頂付近には磐座(いわくら)という信仰の対象となる大きな岩があり、山林修行としての活動の場が寺院へ発展したとする説があります。鎌倉時代には、東大寺を復興した重源(ちょうげん)とつながりを持ち、幕府や朝廷ともつながり、地域の拠点寺院として成長しました。
敏満寺石仏谷墓跡は、敏満寺に付属する墓地として、12世紀末頃に青龍山山腹に造られ、敏満寺が衰退する16世紀末頃には使用されなくなり、石仏や五輪塔(ごりんとう)などが地表に散在した状態で放置されていました。中世の墓のあり方を良好にとどめる重要な遺跡であるとして、平成17年に国の史跡に指定されています。
墓地内には、敏満寺に関係する有力者の墓とみられる南北10m、東西3m、高さ30cm以上の塚墓(つかばか)が築かれ、塚の中から蔵骨器(ぞうこつき)(骨壺・こつつぼ)が複数見つかっています。この墓は、令和3年度に復元整備されました。墓地からは、西に湖東平野を一望でき、西方浄土(さいほうじょうど)への信仰を感じることができます。

→多賀町文化財センター
【有】2-0348【電話】0749-48-0348【FAX】0749-48-2078

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