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自治体の皆さまへ

守山てんこもり

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滋賀県守山市

■小さなイベント ご近所デイ
◇河西ニュータウン自治会「いきいき広場」600回超
コロナ禍乗り越え再開、喜び「やっと会えたね」
「河西ニュータウン自治会が開催している、デイサービス事業『いきいき広場』が600回を超えました!」
本市に情報が届いた直後から、コロナ禍で中止を余儀なくされてきました。
新型コロナウイルス感染症が5類に分類され、まだまだ元通りとはいきませんが、5月にようやく再開しました。
今回は、久しぶりに顔を合わせて笑顔を咲かせる、ご近所デイ「いきいき広場」を取材しました。

・歌とリズムで楽しむ「音楽の広場」
・みんなで一緒に「1、2」体をほぐす体操
・笑いや感動は心の栄養「紙芝居」

◆自治会が開く「ご近所デイ」 コロナ禍を超えて再開
河西ニュータウン自治会の鳩の森会館では、毎週火曜日に「自治会デイサービス事業」が開かれています。
平成18年、地域の高齢者を地域で見守り支える仕組み作りのモデル地区に指定され、高齢者施設のスタッフに高齢者との接し方や運営などの指導を受けました。
モデル地区としての事業が終了した翌平成19年4月、自治会デイサービス事業「いきいき広場」が産声をあげました。当時、自治会の副会長だった浅田紀代子(あさだきよこ)さんは、現在もボランティアスタッフと利用者のまとめ役をしています。
600回目を迎えた直後、コロナ禍となり中止を余儀なくされました。今年5月、数年ぶりの開催で利用者もボランティアスタッフも笑顔で再会を喜び合いました。

◆利用者もボランティアも垣根なく一緒に楽しむ
河西ニュータウンは40年以上前に開発された新興住宅街で、子育て世代や働き盛りの人がたくさん移住してきました。歳月がたち、令和5年5月1日時点の高齢化率は41·77%で、市の平均を大きく上回っています。
自治会デイサービス事業の対象は「要支援1、2」「要介護1」の地域住民で、現在5人が利用しています。お世話をするボランティアスタッフ21人の中にも、同年代の人がたくさんいます。
「いきいき広場」が15年以上、613回も継続してきた秘けつは、モデル地区だった頃にアドバイスされた「名前で呼ぶこと」「ボランティアスタッフも楽しむこと」。
参加する皆にとって、ご近所で開かれるイベント。「何を着ていこうかしら」と出かける前からワクワクしているそうです。
取材にお邪魔した日も、利用者とスタッフの垣根はほとんどなく、ご近所ならではの親しみやすさで、満面の笑顔とおしゃべりに花を咲かせていました。

◆時間短縮でも絆と工夫 地域で支え合える場に
ご近所デイは午前10時からお昼を挟んで午後3時まででしたが、コロナ禍の影響で、再開した今は縮小して午前中だけになりました。
浅田さんは「お昼を挟んでいた頃は、運搬ボランティアが高齢者施設から料理を運んできてくれて、利用者が皆の分を配膳していました。利用者の多くはベテランの主婦ですから、それは手際がよくて。〝自分の仕事〟と思うせいか、皆いきいきしていました」と当時を振り返り、いつか元に戻したいと話していました。
そんな限られた時間ですが「百歳体操」「音楽の広場」「紙芝居」など工夫を凝らした内容で、利用者に有意義で楽しい時間を過ごしてもらっています。
音楽の広場を担当する田巻明美(たまきあけみ)さんは、もともと教員の仕事をしていましたが、退職後「いきいき広場」のボランティアをしながら、東京や石川に通って音楽療法士とミュージック・ケアワーカーの資格を取得しました。懐かしい歌謡曲を一緒に歌ったり、楽器演奏や小道具を使った振り付けで体を動かしたり。帰り際に利用者から「楽しかった~」と笑顔で言われるのが、何よりのご褒美だといいます。
ご近所デイの「いきいき広場」は高齢者福祉施設ではありません。参加する利用者やスタッフにとっては、押し車やつえを支えに、歩いて来られる自治会館で、ご近所のみんなが顔を合わせて笑顔を咲かせ、支え合い助け合える、小さなイベント。浅田さんたちは、これからも、長く継続していきたいと考えています。

◆歩いていける高齢者の居場所をこれからも支える
河西ニュータウン自治会
恒川 富志男(つねかわとしお)自治会長
自治会デイサービス事業「いきいき広場」は、発足当初から自治会で応援してきました。
自治会の高齢化が進み、ボランティアスタッフから利用者に変わる人も出てきました。今後も続けていくためには、新しいボランティアの力が必要になっていきます。600回の節目もコロナ禍も超えてきた「いきいき広場」ですから、ご近所皆の絆で支えていきたいと思っています。

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