■音楽と仲間があれば、人生もアップテンポに
ご近所さんでバンド活動を楽しむ「ザ・キープウォーター」(水保町)
◆「新しいことにチャレンジ」「ワイワイいいながら、演奏で気分もあがる」「音楽が趣味でよかった」
▽ご近所さんが集まり結成したアマチュアバンド活動10年目
イベントや福祉施設の慰問など、市内外で演奏活動をしている、アマチュアバンド「ザ・キープウォーター」。かっこいい名前ですが、和訳をすると「水保」。その名の通り、水保町の有志メンバーを中心に平成27年に結成。活動を始めてちょうど10年目を迎えました。
きっかけは、地域住民が集っていた今井敏晶さん宅の離れに、ドラムセットが置かれていたことでした。定年を過ぎて、バンド熱が再燃していた北原修治さん(就職後、40年以上のブランク)と、学生時代にバンド活動を楽しんでいた敏晶さんが意気投合してバンド結成を目指したそうです。
口コミなどで探して、メンバーが集まりました。現在もボーカルで活躍している今井江美さんと中島理恵さんはママさんバレーつながりで誘われ、音楽なんてやったことがなかったそうです。
敏晶さん宅でそのまま練習を始め、同じ年に行われた、町内の夏祭りで初舞台を踏みました。
▽経験も違う、ブランクもあるけれど音楽が始まれば盛り上がる
50~70歳代のメンバー7人はブランクの期間や経験、好きな音楽ジャンルも違いますが、取材にお邪魔した時は、練習中も音楽と同じくらいに絶え間なく笑い声が響いていました。
舞台や観客に合わせて、意見を出し合ってプログラムを決めるので、グループサウンズから歌謡曲、アニメソングまで、レパートリーは約40曲に広がりました。
趣味で集まっているバンドなので、曲の譜面は各自が原曲からコードを拾ったり、耳で聴いて楽譜にしたり。完璧なコピーにはなりませんが、それぞれの自主練習を持ち寄ってアレンジしながら合わせていくのが、キープウォーターのスタイルだそうです。
▽「失敗しても責めない」ゆるくても本気で楽しむ
バックグラウンドはそれぞれで経験値も違う仲間なので「失敗しても責めない」「意見を出し合ったら、とりあえず演奏してみて皆の実力に合わなければやめる」という、少しゆるめのルールで活動しています。
結成当初からのご近所さんや親戚、ご夫婦もいますが、音楽がしたくて集まった仲間。「音楽を本気で楽しむ」気持ちは皆同じです。
今では市外から参加している仲間や、経験者、複数のバンド活動をしている仲間たちもいますが「家が練習場なのも、失敗を責めないルールも最初は驚きましたが、自分の勉強になるし、このゆったりした雰囲気が好きになってきました」などと話していました。
▽仲間のイベントも楽しみながら令和7年は新しい挑戦へ
結成10年になる、ザ・キープウォーターの仲間は、演奏だけでなく、忘年会やバーベキューなど、仲間同士のイベントも楽しんでいるそうです。
令和7年は「自分が担当している以外のポジションにチャレンジする」が目標だそうです。音楽未経験で楽器のできなかった江美さんと理恵さんも、今年は楽器に初挑戦するとか。
地域で始まったアマチュアバンド。メンバーたちは「音楽が趣味でよかったと心から思っています。できる限り長く楽しみたい。メンバーが変わっても、このバンド名だけは、ずーっと残っていけばいいな」と話していました。
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