■キミの味方になりたいんだ
ど真ん中に愛がある!SHIGAから日本の教育を面白くする会
「ど真ん中に愛がある!SHIGAから日本の教育を面白くする会」。少し長くて変わった名前ですが、守山をはじめ県内各地で「オモロー授業発表会」を開くための活動をしている団体です。
昨年12月、滋賀県で初めてとなる第1回発表会(エルセンター)を実現した、同会のメンバーたちに話を伺いました。
▽わが子の言葉をきっかけにリアルな学校に関心を持つ
「ど真ん中に愛がある!SHIGAから日本の教育を面白くする会」は、小中学生の子どもを持つ保護者を中心に、さまざまな立場の24人が携わっています。代表の山本亜沙子さんは、わが子から「何で毎日学校に行くの」と問われたことがきっかけで、学校生活や授業内容への関心が高まったそうです。
「子どもは社会の宝」。家庭、学校、地域、みんなで子育てをするのが理想だと、頭では分かっていても距離があり、それぞれの考え方や努力を知る機会はありませんでした。偶然、他県で「オモロー授業発表会」に参加してみたら、教員向けの堅苦しい研修でもなく、模範教師の発表でもなく、悩みながら熱意を持って授業や学級運営の工夫をする先生のリアルな声とイキイキした姿がありました。
▽楽しい学びを実践する 夢みる先生は守山にもいる
オモロー授業発表会は、全国約100ヵ所で開催されています。忙しさや苦労が社会問題とされる中でも、自由な発想で子ども主体の楽しい学校生活を支えようと奮闘している先生を「夢みる先生」と呼んでいました。守山市にも、滋賀県にも「夢みる先生」はたくさんいるはず。地元での開催に向けた活動が始まりました。
夢みる先生を知りたい(知ってほしい)、学校を応援したい、保護者を中心にそんな人たちが集って、市民グループを作りました。
市民提案型まちづくり支援事業の採択を受け、昨年12月にエルセンターで「第1回オモロー授業発表会」を実現しました。
▽先生や子どものリアルを知りみんなの距離が近くなる
第1回発表会では、6人の登壇者(県内小中学校の教員)が、悩みながら実践して成果を感じた、個性的でオモローな授業や学級運営をイキイキとプレゼン。教育関係者、行政、保護者、地域の大人から子どもまで約150人の参加者全員のコミュニケーション(対話型)で、リアルな教育現場にふれました。先生と子ども、先生と保護者、学校と地域、単体の関係や感じていた距離が縮まり、「先生を応援したい、学校に協力したい」と素直に考えられるようになったといいます。保護者や地域が先生や学校と対話しながら作り上げる教育環境は、子どもたちにも必ず良い影響を与えると確信できたといいます。
▽第1回発表会に手応え 理想の教育と社会に一歩
エルセンターの会場には、予想以上の来場者が集まり、メディアにもたくさん取り上げられました。登壇希望の先生も名乗り出てくれて、大きな手応えを感じたそうです。
変化の多い時代、頑張る先生も、成長を見守る保護者も、根っこにあるのは子どもへの「愛」。会の名前にはメンバーたちの理想と夢が詰まっていました。
すでに、6月ごろに第2回発表会を計画、ほかにも「オモローPTA発表会」や映画上映会を企画しているそうです。山本さんたちは「今は、発表会を継続していきたいと思っていますが、理想は私たちの会が珍しいと思われない教育現場になることです」と話していました。
◆第1回オモロー授業発表会in守山
昨年12月にエルセンターで開催された発表会の様子です
オモロー授業発表会とは、教育関係者(夢みる先生)が授業や学級運営の工夫や実践例を発表し、参加者で対話をする催しです。
教育をより良くしていきたいという想(おも)いのもと、地域住民や保護者、教員が一緒になって主催しています。
子どもも楽しめるイベントも用意され、先生、行政、地域、保護者、子どもたちも参加して、立場を超えた全員参加でコミュニケーションを楽しみました。
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