■「登校しぶり・不登校」について
今回は、子どもの「登校しぶり・不登校」についてお話します。不登校の子どもは年々増加を続けていて、最も多いのは中学生ですが、最近は小学生の不登校も増えています。
典型的な症状は、連休明けや長期の休み明け、校外学習やテストの翌日などに、疲れ、頭痛、腹痛や下痢、発熱などを訴えて、学校へ行くのを嫌がります。学校がある時間は寝ていますが、放課後になると元気になり、友だちと遊ぶ子もいます。しかし、翌日の朝、学校へ行く時間になると、また同じ症状を示します。親が本人の訴えに不信感を持ち出すと、本人の態度がだんだん拒否的になり、反抗的になります。
不登校が始まったきっかけが何かを考えることは大切ですが、子どもが訴える理由が本当に不登校の原因なのかはっきりしないこともあります。きっかけになったことが改善されても、登校しない状態が続くことも多いです。「原因探し」にはこだわりすぎず、子どもが走り始めるためのエネルギーを満たしていくことを考えていきましょう。
まずは子どもの「休みたいほどつらい」思いを受け止めてください。「何があったか」より、子どもが自分の気持ちを言葉で表現できるように話をきいてあげましょう。急いで解決策を示そうとせず、一緒に考えていくことが大事です。現状を確認し、選択肢を一緒に考えましょう。ただ、決めるのは子ども自身に任せ、大人は子どもが困ったとき、助けを求めたときに優しく支えてあげることが望まれます。
子どもが学校を休み始めたとき、保護者が不安を覚えるのは当然のことです。しかし、無理に登校させる義務が課せられているわけではありません。「登校させなければ」と焦るより、子どもが元気に暮らしていくために、何ができるかを考えていくことが大切です。
お困りの際は、学校の先生や、スクールカウンセラー、当センターなど、相談する場所があります。一緒に考えていきましょう。
参考:「子どものこころ百科」東山紘久(編著)、「登校しぶり・不登校の子に親ができること」下島かほる(監修)
問合せ:健康推進課子育て世代包括支援センター
【電話】0749-42-7661
<この記事についてアンケートにご協力ください。>