自動車を購入する際は、消費トラブルにならないために事前にしっかり確認しましょう。
◆トラブル事例
インターネットで見つけた中古車販売店に行き、30万円の車を現金で支払う売買契約をし、注文書に署名捺印(なついん)した。帰宅後、家族に購入した車や販売店の写真を見せたところ、そもそも信頼のおける中古車販売店なのかと反対された。翌日、電話でキャンセルを申し出ると、「キャンセルするなら注文書に書いてある通り販売価格の20%のキャンセル料がかかり、クーリング・オフはできない」と言われた。契約翌日のキャンセルなのにキャンセル料が高すぎる。納得できない。
◆中古車の売買契約の成立はいつ?
自動車販売業界における標準的な契約成立時期(現金支払の場合)は、
(1)車が登録された日
(2)消費者の注文で修理・改造等に着手した日
(3)車を引き渡された日
のいずれか早い日とされています。
ただし、クレジット契約では、信販会社が承諾すれば契約は成立します。
◇注意点
・自動車リースに関する契約もクーリング・オフの対象外です。
・契約成立前ならば、キャンセルが可能です。その際に販売店から実際にかかった費用の請求をされる場合があります。
・契約成立後は、相手の同意がなければ一方的にキャンセルすることはできません。
◇トラブルを防ぐためのアドバイス
・契約する前に販売店が一般社団法人中古自動車販売協会連合会や、一般社団法人自動車公正取引協議会などに加盟しているかを確認しましょう。ひとつの安心の目安となります。
・業界団体に加盟していない販売店も多数存在するため、すべての販売店が業界団体の注文書標準約款(やっかん)(契約に関する条項)を使用しているわけではありません。注文書の内容や約款をよく読んで、わからない点があれば必ず販売店に確認し、納得してから署名捺印するようにしましょう。
◆中古車の販売価格の表示が「支払総額」に変わっています
広告には安価な「車両価格」が表示されているにもかかわらず、商談時に「保証」や「整備」、「パック商品」の購入を強要され、実際には表示された価格では購入できないというトラブルがあります。
このようなトラブルを防止するため、価格表示は車両価格に諸費用を含めた「支払総額」に変更されました。
*出典(公社)全国消費生活相談員協会「週末電話相談事例集Vol.24 こんな相談ありました‼」
問い合わせ先:
消費生活相談窓口(交通環境政策課内)【電話】0748-52-2500
消費者ホットライン【電話】188
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