文字サイズ
自治体の皆さまへ

輝く栗東人

26/27

滋賀県栗東市

■第二の人生を生きる
古閑(こが)正孝さん(安養寺・73歳)美恵子さん(安養寺・75歳)
20年前に脳梗塞を患い、以前のように歩けるようになることはないといわれた正孝さん。10年前、リハビリ先でニュースポーツボッチャに出会う。2016年日本選手権に初出場、今年、鹿児島で開催された全国障害者スポーツ大会に出場しダブルスで金メダルを獲得。

▽車に乗って出かけたかった
53歳で脳梗塞に倒れ退職、半年の入院後、もう一度自分の運転で出かけたい、その一心でリハビリに励みました。
55歳で大腸がんを患ったあとも、とにかく家にこもらず、外にでました。ボッチャを初めて見たのは63歳の時、プールでのリハビリを終えた後でした。

▽夫婦でのめりこむ
何がおもしろいんだろう。それが第一印象。でも、知れば知るほど、その奥深さにはまってしまいました。夫の付き添いのはずが、私の方がのめり込んで、技術も作戦も夫より上なくらい。(美恵子さん)
ボッチャは、年齢や障がいの有無に関係なく誰もができる競技。ルールはいたってシンプルながら、作戦と駆け引きの面白さが魅力。私たち夫婦もペアで大会に出て互いに高めあっています。県内の小・中学校で、その魅力を伝える活動もしています。

▽根っからの負けず嫌い
ボッチャを始めて3年後、’16年の日本選手権に出場。結果は4位。泣くほど悔しかった。
週に3回と大会前には夜も、自宅の廊下では毎日練習に明け暮れました。’21年、初めて国体に出場、そして3度目の今年、特別全国障がい者スポーツ大会でやっと優勝。若い選手を育成する立場にもなってきていて、嬉しいというより、心底ほっとしました。

▽病気になったからこそ
それまで、家族に面と向かって感謝の気持ちを伝えたことがありませんでした。動かない体、話せない体で、まず発した言葉が「ありがとう」でした。これまで以上に寄り添ってくれる妻とそのコミュニティ力にも、本当に助けられました。今の生活も、ご近所付き合いも、そしてボッチャとの出会いから得た多くのご縁も、全てが20年前から始まりました。
同じ病気、同じ悩みの人と接する機会があります。病気で体が思うように動かなくても閉じこもらず、もう一度活動を広げてほしいと話します。
聾話学校の協議委員や県立琵琶湖博物館へオストメイト対応トイレを設置するための助言提案をしたり、私の体験がお役に立てている。第二の人生を生かされているからこそ出来ることを、まだまだ見つけていきたいです。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU