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シリーズ栗東の歴史文化(8)

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滋賀県栗東市

昨年12月に、市の指定文化財が2件追加されました。萬年寺(まんねんじ)蔵木造聖観音立像(しょうかんのんりゅうぞう)一躯(く)(彫刻の部・市指定91号)、萬年寺慧極道明(えごくどうみょう)・祐堂元蔭黄檗(ゆうどうげんいんおうばく)関係資料一括(22点)附(つけたり)萬年寺略縁起(りゃくえんぎ)小野寺由緒書写(おのでらゆいしょがきうつし)(歴史資料の部・市指定92号)です。
小野にある萬年寺は黄檗宗(注1)の寺院です。萬年寺前身の小野寺は聖徳太子創建、平安時代の康平3年(一〇六〇)再建とされます。戦国時代に荒廃しましたが、江戸時代の天和(てんな)3年(一六八三)に彦根藩出身の黄檗僧である祐堂元蔭が譲り受け、黄檗寺院として再興しました。
今回指定された木造聖観音立像は、「萬年寺略縁起(りゃくえんぎ)」などによると、小野寺の本尊と伝わります。天正2年(一五七四)に織田信長の兵火にかかり焼亡した時に救い出され、萬年寺の本尊に迎えられました。平安時代(11世紀)の造像になる貴重な仏像です。
黄檗関係資料一括は、祐堂元蔭が「小野寺并山林境内譲状(ならびにさんりんけいだいゆずりじょう)」を交わし、小野寺の譲り渡しを受けてから、亡くなるまでのものが中心です。貞享元年(一六八四)春に本堂を再建した時に萬福寺(注2)から受けた「萬福寺末寺之証(まんぷくじまつじのしょう)」や、開山として迎えた祐堂の師慧極道明の墨ぼくせき蹟、木造弥勒坐像(もくぞうみろくざぞう)(布袋(ほてい)像)など江戸時代の仏像、彦根の女性から寄進された禁牌(きんぱい)などが含まれます。これらの資料は、戦国時代の混乱により荒廃した寺院が、江戸時代になって再興されていく過程における地元との関係や、弟子と師との関係、外部からの支援者の存在、最先端の中国文化の受容などを示すもので、地域の歴史文化を考える上で貴重なものです。
(注1)黄檗宗は江戸時代、中国から渡来した隠元禅師(いんげんぜんじ)により伝えられた新しい禅宗の一派で当時最先端の中国文化をもたらした
(注2)黄檗宗の大本山(京都府宇治市)

問合せ:スポーツ・文化振興課文化財保護係
【電話】551-0131【FAX】551-0149

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