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りっとう再発見199

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滋賀県栗東市

■手原遺跡出土の木器「くびれ臼」奈良時代
本市内では造成工事などに先立ち、遺跡の発掘調査を実施しています。河川跡や井戸の調査では水分を含んだ粘土や砂の中に鋤や鍬、文字が書かれた木簡などのざまざまな木製品が腐らずに残っていることがあります。木製品は乾燥するとひび割れたり変形したりするため、遺跡から持ち帰ると水につけて保管しますが、水に浸したままでは展示して公開することは困難です。また、時間がたてば徐々に傷んでしまいます。そのような木製品を保存処理する方法としては、木材内に時間をかけて薬剤をしみ込ませて水分と入れ替える方法などがあります。
今回紹介する手原遺跡出土の「くびれ臼」は、平成19年(2007)に出土したあと水漬け保管していましたが、昨年度1年間かけて奈良の研究所で保存処理を行い本市へ帰って来ました。
臼には「くびれ臼」と「太鼓型の臼」があります。くびれ臼は古く弥生時代の遺跡から発見され、市内でも小柿遺跡から出土しています。くびれ臼は竪杵とセットで、主に米などの穀類の脱穀・精白・製粉、餅つきに利用されます。くびれを作る理由は、運搬の為の軽量化などと考えられます。江戸期になると、勢いよく餅をつける横杵と、丈夫で重量のある「太鼓型」が普及し、主流となります。
手原遺跡のくびれ臼は奈良時代(8世紀)に掘られた井戸の底、深さ約4mから出土しました。材質はヒノキで、大きさは直径14cm、高さ13cmで、全国的に見ても大変珍しい小型の製品であり、穀類の脱穀などに使われたとは考えにくいものです。では、この臼は何に使われていたのでしょうか?
井戸から同時に出土した桃の種からは薬となる桃仁(とうにん)が取り出せることと、手原遺跡内から「膏」(薬)と書かれた墨書土器が出土していることから、薬を作るための臼と推理しましたが、その用途ははっきりしません。
このくびれ臼は5月25日(土)から7月21日(日)に栗東歴史民俗博物館で開催される「埋蔵文化財発掘調査成果展」で展示公開されます。

問合せ:出土文化財センター
【電話】553-3359【FAX】553-3514

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