■きみは「民具(みんぐ)」を知っているか!?
民具とは、人びとが生活や仕事のなかで使ってきた道具や用具のことです。
市では「近江甲賀の前挽鋸(まえびきのこ)製造用具及び製品附(つけたり)仕入・販売関係資料」(国指定重要有形民俗文化財)や「甲賀売薬の製造・販売用具」(国登録有形民俗文化財)をはじめとして、数多くの民具コレクションを所蔵しています。
その一部は甲南ふれあいの館などの施設で展示をおこなっています。田畑を耕すための鋤(すき)や鍬(くわ)、苗を一定の間隔で植えるためのジョウギ、稲の脱穀に使ったガーコン(足踏脱穀機)など、人びとが仕事をするために使ってきた民具がたくさんあります。
また、人びとの日常の生活にかかわる民具では、お櫃(ひつ)に入れたご飯を保温しておくための櫃フゴや、裁縫道具を入れておくための針箱、布団の中に入れて足などを温める湯たんぽなど、こちらもたくさん展示しています。
民具を通して人びとの生活の変化をみていくことは、古文書などの記録には残りにくい庶民の歴史を知る手がかりになります。
さらに民具を通して知ることができる当時の人びとの暮らしからは、限られた資源を有効に使う知恵を学ぶことができます。災害でライフラインが使えなくなったもしものときや、SDGsの達成に向けた取り組みのヒントにもなるかもしれません。
民具を通して人びとの歴史を知り、それを現代やこれからの私たちの生活につなげて考えていくことが大切で、これが民具のおもしろさ、重要さだと考えています。
甲賀市公式Youtubeチャンネルでは、そんな民具たちを紹介する動画を公開しています。ぜひご視聴ください。
問合せ:歴史文化財課 普及活用係
【電話】69-2252【FAX】69-2293
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