■水口歴史民俗資料館・滋賀県立陶芸の森 連携特別陳列
北欧の現代陶芸‐うつわの造形美
滋賀県立陶芸の森では、2008年フィンランドの陶芸家ナタリー・ラーデンマキ氏を招聘(しょうへい)しました。彼女は地元企業とのコラボレーションで、新製品のデザインを手掛けています。土鍋〈PATA〉は、「フィンランドの形・日本の土」をコンセプトに制作されました。内側に穏やかな色合いの釉薬が掛けられ、蓋は鍋敷きにもなる、まさに食卓を彩る北欧風の土鍋です。
また、スウェーデンの陶芸家リサ・ラーソンを紹介する展覧会を開催した2015年の冬には、彼女からモニュメント「生命の樹」のイメージ画が送られてきました。それは、1950年代からこれまで日本の工芸にインスピレーションを受けてきたことに対して、感謝の気持ちを込めて描かれたものでした。
このモニュメント制作では、陶芸の森と信楽の工房の協力で30以上のパーツを焼成しました。絵付けを担当した陶芸家の青木寿美子氏は、「花束や樹木のような形は、[創造]や[成長]をイメージしており、リサさんの自然への愛情を、温かみのあるタッチを意識して、水や花などを散りばめた」とインタビューに答えています。
北欧の陶芸家と信楽の間でさまざまな輪が[やきもの]を通じて広がっています。ぜひこの機会にご覧ください。
(滋賀県立陶芸の森 学芸課長 三浦弘子)
期間:5月22日(水)まで
開館時間:10時~17時
休館日:木・金曜日
場所:水口歴史民俗資料館第2展示室
入館料:200円
※市内に在住、在勤または在学される方、18歳未満及び高校生の方、障がい者の方など本人様と同伴者様1名は無料。
3月11日にリサ・ラーソン氏が92歳で逝去されました。謹んで哀悼の意を表します。
問合せ:水口歴史民俗資料館
【電話】62-7141【FAX】63-4737(FAX図書館共用)
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