■認知症を取り巻く偏見
文・竜王町認知症地域支援推進員
認知症啓発(認知症サポーター養成講座)で地域へ伺うと、「認知症だけにはなりたくないな…、なったらおしまい…」と言う声が聞こえてきます。皆さんは「認知症の人」をどう思われていますか。「何もわからない人、困った人、かわいそうな人」と思っていませんか。これが認知症に対する偏見です。認知症の人は「何かおかしいな」と一番に気付き不安いっぱいの中で過ごされています。家族にも上手く伝えられず、家族もまたどう関わっていいかわからず、相談することもできずに悩んでおられます。認知症が進行していくと家族は、どんどん「周りにはどう思われるのだろう」「何か言われていないか」「気付かれていないか」など必要以上に考え、身動きができない状態になってしまいます。
以前、竜王町で講演をしていただいた若年性認知症の下坂厚さんは認知症であることをオープンにされ職場や家族の理解・協力を得ていきいきと生活をされています。困ったときには人に助けてもらい、分からないときには人に訊く、そして自分の分かることは教えてあげる、こんな当たり前のことが自然にでき「認知症になってもよろしくね!」と笑顔で言える竜王町になるよう皆さんと一緒に取り組んでいきたいと思います。
▽京都在住 若年性認知症当事者 下坂厚さんとの対談竜王町防災センターにて
※二次元コードは本紙をご確認ください
認知症に関する相談窓口:福祉課(地域包括支援センター)
【電話】58-3704
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