文字サイズ
自治体の皆さまへ

【特集】知ってほしい里親制度のこと ー 家庭の温かさを、子どもたちへ ー

2/30

滋賀県竜王町

あなたは、「⾥親制度」についてどれくらい知っているでしょうか?「聞いたことはあるけれど、詳しくは知らない」…ほとんどの人がそう答えるかもしれません。現在の⽇本では、さまざまな事情により、家庭で暮らすことのできない子どもが全国に約4万5000人います。今、こうした子どもたちを家族の一員として迎え入れ、成長を支えてくれる「里親」が求められています。

◆[1]里親制度とは?
保護者の入院、離婚、経済苦、養育の拒否、虐待など、さまざまな事情により家庭で暮らすことのできない子どもを、自らの家庭に迎え入れて養育する児童福祉法にもとづく制度のことです。子どもは家庭だけでなく、地域や社会全体で守るべき大切な存在です。この制度では、子どもが成⻑する上で必要な「愛情」と適切な養育「環境」を持って養育を⾏うことにより、⼦どもの健全な育成を図ります。


・滋賀県全体で約300人の子どもたちが施設、里親・ファミリーホームで暮らしています。

◆[2]いろいろな里親のかたち
里親は、「養育里親」と「養子縁組里親その他これに類する者」の2種類に大きく分けられ、未婚でも、共働きでも、実子がいる人でも認定基準を満たしていれば里親になることができます。一般的に里親というと、養子縁組を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、「養育里親」は、養子縁組によらず自らの家庭へ迎え入れて養育する里親です。養育里親の受入形態は次のとおりです。
▽短期…数日~数週間
年齢や性別、預かる理由などさまざまな子どもを預かることが多い

▽長期…比較的長期間(数年間)
一人の子どもを長期間、継続的に預かり、生活を共にする

▽ホームステイ…週末や長期休み
施設に入所している子どもが対象で、同じ子どもを繰り返し預かる

◆[3]里親になるまでのステップ
里親になるためには、研修を受け、決められた要件を満たす必要があります。里親を考えたら、まずは地域の児童相談所や役場窓口(健康推進課)へ里親登録をしたい旨をお伝えください。
(1)相談
(2)ガイダンス
(3)登録前研修
(4)実習(乳児院・児童養護施設)
(5)家庭訪問
(6)登録(児童福祉審議会にて審査)
(7)子どもとの出会い里親委託

■町内の里親の活躍に期待!〜里親を支える輪を広げよう〜
滋賀県では、子どもが転校しなくてもいいように、県内全ての中学校区に里親家庭が存在することをめざしています。竜王町においても里親制度について多くの人に理解を深めていただきたいと考えています。そして、今年3月、竜王町で初めて滋賀県から認定登録された里親が誕生しました。さらに今後、町内で初めての「養育里親」の希望者が養育里親研修を受講されます。家庭の温かさを子どもたちへ届けるためには、里親だけのちからだけではなく、大勢の大人のちからも必要です。もしも、あなたの身近に里親として活躍している人がいたり見かけたりしたら、ぜひ、温かく見守り、声を掛けてください。
養育里親を希望し、10月から養育里親の研修を受けられる西村さん。研修後は家庭訪問や審査を受け、養育里親に認定されれば、町内初の養育里親が誕生する予定。どんな思いで里親を決意されたのかをお伺いしました。

■interview「養育里親を目指しています楽しいことも悲しいことも一緒に味わいたい」
仕事も子育てもひと段落がつき、自由な時間を調整できるようになりました。そんなとき、役場へ用事を済ませに行った際、ふと見たチラシが「里親制度」を知るきっかけでした。年を重ね、いつしか、社会貢献なり地域へ恩返しがしたいと考えていたせいか、里親制度の話が頭から離れず、妻に話すと思いがけず、「いいね」と承諾してくれました。仲良しのご近所さんにも話してみると、みんな「手伝うよ」と背中を押してくれました。私たち夫婦には実子もおり、すでに孫もいる。不安でしたが考えを話すと、「大家族になって楽しいね」と喜んでくれました。支援を必要とする子どもたちにとって、今、私ができること。それは「養育里親」ではないかと感じました。周囲からの応援も受け、愛があふれるこの地と私たち家族の愛情で、迎える子どもたちの人生を見守っていく勇気を持つことができました。
西村勉さん/にしむら・つとむ(鵜川在住)

問い合わせ先:
健康推進課子育て支援係(保健センター)【電話】58-1006
フォスタリング機関こばと(9:00~18:00)【電話】077-525-0030【メール】smile@kobatokai.or.jp

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU