■高齢者にやさしい社会
何度も道路交通法が厳しく改正された今でも、あおり運転や無謀運転などが無くならない社会であることを残念に思います。交通安全は、年齢や職業、性別などに関係なく、誰もが十分に留意すべき社会の課題です。
ところで最近、「高齢者の事故」が多いと報道され、「運転免許証の返納」が声高に聞こえてきます。でも、竜王町のような地下鉄などの交通網の整備が課題の地方都市では、車は高齢者にとって重要な交通手段です。また、運転経験が長くなるに従い、往来する他車を待つ余裕もでき、安全行動ができるという面もあります。さらに、自動運転などの安全装置付きの自動車も販売され、高齢者の利用が期待されます。その意味で、やみくもに高齢者・若者だからと対立を煽り、偏見や差別が創られることは、社会にとって何のメリットもなく、残念なことです。
年齢のみならず個人の能力の較差に気づき、生きづらさを感じない生活の確保、互いに支え合える優しい社会の実現が、大きな課題となります。「共生」「人権尊重の社会」の実現。みんなで努力したいものです。
文・人権擁護委員
あらゆる差別問題や家庭内・職場内・隣近所での問題など、住民の皆さんの身近な相談相手として悩み事や心配事の相談を受けています。
(心配ごと相談所⇒本紙19ページ)
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