■かもめ食堂
群ようこ 著/幻冬舎
著者の群ようこさんが初めて映画のために書き下ろした小説です。
舞台はフィンランドの首都ヘルシンキ。日本人女性のサチエが店主を勤める「かもめ食堂」を通じて集まった人たちが描かれています。日本かぶれのフィンランドの青年トンミくん、日本人旅行者のミドリさんとマサコさん、地元のリーサおばさん達が、サチエと関わるうちに少しずつ自分の生きる道を見つけようとします。
淡々とした日常描写の中にも、くすっと笑ってしまう場面があり、読者はその心地よい雰囲気に癒されます。登場する食事もこの作品の大きな魅力で、特に看板メニューのおにぎりは、食べたくもなるし、自分も誰かのために作ってみたくなります。
映画では紹介しきれていない登場人物の背景などが、本書ではより深く描かれており、初めて読む人も映画を観た人も十分に楽しめます。
問合せ:
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