■市民意識調査の結果から
◇あなたは、自身の人権問題に関する学習の在り方について、どのように考えていますか?
・もっと学習したいと思う(23.7%)
・一応の理解を持っているつもりなので、あまり学習する気はない(64.5%)
・自分には関係のないことなので、学習する気はない(6.8%)
・不明・無回答(5.0%)
これは、昨年度に市で実施した「人権・同和問題」に関する市民意識調査での質問の一つと、その結果です。
この質問の回答として、学習に消極的な回答と考えられる「一応の理解を持っているつもりなので、あまり学習する気はない」が最も多いという結果でした。その回答数に「自分には関係のないことなので、学習する気はない」という回答数を合わせると、学習に積極的な回答と考えられる「もっと学習したいと思う」という回答数の3倍近くありました。
■持っている知識の中身
調査結果ではその他に、学校や園、草津市が開催している人権研修会や市民のつどいなどの集会、各地域で行われている町内学習懇談会などに参加している人ほど、部落差別はうわさや偏見に基づく不合理な差別であると気付き、正しく理解している人が多くなる傾向も見えています。「なぜ差別があるのか」「その差別は自分とどう関わっているのか」などを学び続けながら自分の人権感覚を磨き、新しい情報や知識を更新しているのではないでしょうか。
反対に「私たちとは違う」「常識がない」などという誤った認識を持っている人は「本当かどうか分からないけど、家族や友だちも言っていた」「インターネットでうわさになっていたし〝いいね〟がいっぱいついていた」など、情報の真偽があいまいなうわさや偏見などをうのみにして、それを正しいと信じてしまっているという傾向が調査結果で出ていました。
■本当のことを知らないと本当ではないことが本当になる
今も被差別部落やそこに住む人たちへの誹謗中傷が絶えません。その理由としているのが、被差別部落に対する決めつけや偏見、あいまいな経験、根拠のない思い込みによるうわさ話です。そして、あたかも、そこに住んでいる人たち全員がそうであるかのような、ひとくくりにした見方などです。
自分は不確かな情報に惑わされないと思っていても、正しいことが分からなければ、何が差別なのか気付けません。そして、誤った知識を植え付けられ、差別してしまうかもしれません。そのことによって知らないうちに相手を傷付け、場合によっては命をも脅かすことになりかねません。だからこそ、正しく知って何が差別なのかを見抜く力をつけなければならないのです。
差別は、人と人との関係の中で生まれます。だからこそ、うわさや偏見に惑わされず、学びをとおして、部落差別をはじめ、あらゆる差別のない草津市を、一人一人の思いと力でつくっていきましょう。
問合せ:人権センター(大路二、キラリエ草津3階)
【電話】563-1177
【FAX】563-7070
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