――令和6年の取り組みや展望をお聞きします。市庁舎整備について、お話しいただけますか。
市長:
令和7年末に供用開始できるように、新しい時代にふさわしい庁舎にしていきたいと思います。併せて、まちづくりは人づくりであり、みんなで作り上げていくものが「まち」です。そういう意味で、庁舎本体もさることながら、市民病院跡地に計画している市民広場を、市民活動の中心になるような広場として作っていきたいと思っています。行政と市民の皆さんが一緒になってそこに集まれるように、また、災害時にはここが一つの拠点となるようなものにしていきたいと思います。令和6年度にはいろんな人の「夢」をしっかりと形にできるように、進めていきたいと思っています。
――子育て支援について、今年はどのような取り組みがありますか。
市長:
一つ大きなところでは、乳幼児の皆さんにオムツの宅配を始めます。単なる経済的支援にとどまらず、子育てをされている方や新たに子どもを出産された方の心の支えとして、おむつを届けるだけではなく、届けた際にいろいろなお話ができるような形で宅配ができればと思っています。また、配達するラッピングカーも考えています。楽しいラッピングカーになるように、みんなが「夢」を持てるようにしていきたいと思います。学校でも司書を強化し、いろいろな教育の環境を整えていきたいと思いますし、新たなAIツールや、生まれてから社会人になるまで、いろいろな段階で取り組んでいきます。今までは経済的な支援を中心に取り組んできましたが、これからは困り事を解決できるよう、いろいろな人の相談に乗り、それに応えられるようにしていきたいと思っています。
――高齢者に対する支援はどのようなものがありますか。
市長:
私のテーマの中でも一番大きなものの一つです。少子高齢の中で、未来を支えていく基盤を作っていく必要がありますが、団塊の世代が後期高齢者になられて待ったなしの状況です。一つは移動支援と医療支援、健康の部分です。認知症の人も増えている状況で難しいですが、一番大きなテーマだと思っています。また、買い物支援の実証実験を昨年始めさせていただきました。まちづくり協議会がそれぞれの移動支援をどういった形でするのか考え、それぞれの地域の特徴に合わせて実証実験を始めてもらいました。「あかこんバス」の土曜日運行もスタートさせたいと思っています。これは土曜日に皆さんがお医者さんに通われたり、いろいろな所に行かれたりするための支援です。認知症の人が外に出て、地域の中でいろんなコミュニケーションを取っていただくために、認知症カフェのように、さまざまな社会の中で高齢者の皆さんが触れ合える機会も作っていきたいと思います。いろいろな課題がありますが、地域の中で不安なく暮らしていただけるものを作っていかなくてはいけません。今まで無医と言われていた武佐学区にも診療所を開設したいと考えていて、今動いています。喫緊の課題と言えるのでいろいろな手を打っていきたいと思っています。
――観光資源の魅力向上を目的に、昨年3月に改定されました観光振興計画に基づいた事業についてお聞かせください。
市長:
二つほどポイントがあり、一つはいろいろな観光資源を有機的につないでいくということで、周遊ルートを確立し、地図や案内板など実際に観光に来られた人に親切なまちになるように、一歩一歩進めていきたいと考えています。二つ目は、地域の経済と一体になった活動です。今後、情報発信も含め取り組んでいくべき課題で、いろいろな方に頑張っていただいており、民間でさまざまな資源の開発も進んできています。地域の活性化に結びつくような形で計画を作らせていただいたので、頑張っていきます。
――最後に、市長ご自身の今年の抱負と市民の皆さんへメッセージをお願いします。
市長:
冒頭でも申し上げましたが、「夢が持てる近江八幡市」を市民の皆さんと一緒に築いていきたいと思ってます。それぞれの課題の解決がとても大切で、特に高齢者と地域のつながり、これからの地域をどのように活性化するのか、また維持していくかという大きな課題があります。その中でさまざまな施策をちりばめながら、昨年に引き続き、今年もさらに飛躍できるように、大胆な施策に取り組んでまいりたいと思います。市民の皆さんの知恵を結集していただき、力を合わせて頑張っていきましょう。今年もどうぞよろしくお願いします。
※この特集記事は、ZTVで1月1日(祝)~6日(土)に放送する市広報番組「テレはち」の内容を基に編集しています。
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