■アーティスティックスイミング編
インタビュー第8弾は、アーティスティックスイミングでリオ五輪銅メダル、世界水泳の二種目・二連覇を果たした、北之庄町出身の乾友紀子さんにお話を伺いました。
北斗:アーティスティックスイミングはどんな競技ですか?
乾(友)さん:水中で回転したり飛び上がったりして、自由に音楽を表現する競技です。
乾:始めたきっかけを教えてください。
乾(友)さん:水泳は2歳から習っていたのですが、テレビで見たことをきっかけに、小学1年生からアーティスティックスイミングを始めました。泳ぐのも踊るのも好きだったので、「これだ!」と思いましたね。
乾:どこで練習をしていましたか?
乾(友)さん:小学5年生までは滋賀県で、その後はチーム競技をするために、選手人口の多い大阪のクラブに移籍しました。オリンピック選手も在籍しているクラブだったので、ここで練習を積めば自分もオリンピックに出られるかもしれないと自然に思いました。
北斗:世界一になるまで、どのようにモチベーションを維持していたのか教えてください。
乾(友)さん:常に目標があったので頑張れました。これまで先輩方が取ってきたメダルが、自分が代表に入ったタイミングで取れなくなり、悔しくて「絶対にメダルを獲得する」と決め、練習に励みました。リオ五輪でメダルを取って1つの目標を達成した後も、「自分のパフォーマンスを上げて世界選手権のソロで優勝する」という目標があったので頑張れました。
北斗:さまざまな分野で世界一を目指す人たちにアドバイスをお願いします。
乾(友)さん:よくスポーツエリートのように思われるのですが、良い経験よりも、悔しい経験の方が多いです。夢は絶対にかなうわけではありませんが、悔しい思いや、思うようにいかないときに諦めずにやったこと、夢に向かって頑張ったことが、自分の自信や他のことにもつながると思うので、諦めないで欲しいです。
北斗:国スポ・障スポを見に来る人や選手にメッセージをお願いします。
乾(友)さん:国スポ・障スポは、スポーツとしての熱い戦いという側面と、滋賀県一体となって盛り上がるお祭りのような側面を持つイベントです。競技を見に来る人の中には、草津市で開催のアーティスティックスイミングをはじめ、今まで生でその競技を見たことがない、という人もたくさんいると思います。生で見るからこそ、水しぶきや呼吸の音など、リアルな迫力を感じられるため、普段見ない競技も見てほしいです。また、地元で開催されるため、出場選手はたくさん期待されたり応援されたりすると思います。その応援を力に変える貴重な経験ですので、選手には、代表として誇りを持って競技に挑んでほしいと伝えたいです。
◆プロフィール
乾友紀子さん(34歳)
平成28年 リオデジャネイロオリンピック デュエット種目、チーム種目ともに銅メダル
令和4年・5年 世界水泳 ソロフリールーティン種目、テクニカルルーティン種目ともに金メダル
令和6年~ 井村スイミングスクール コーチ
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