「ほめてみよう!ほめられてみよう!」
もし「あなたの話はとても面白くて楽しいですね」とほめられたら、どのように感じますか?謙遜したり、居心地の悪さを感じてしまったりしませんか?
日本では慎ましさが好まれる傾向があることから、ほめられてもどうしていいか分からないという人もいるのではないでしょうか。
「ほめる」・「ほめられる」に慣れていないと、ほめるバリエーションが少なかったり、的外れなことを言ってしまったりと、とても難しいことに感じられるかもしれません。また、自己肯定感が低い人はほめられたことを素直に受け取れないという場合もあります。
しかし、「ほめる」ことは、「そのことはすぐれている」「評価に値するすばらしいこと」と相手に伝えることができる手段です。ほめられた側は、嬉しい気持ちになりほめられた行動をまたするようになります。このようなことを行動療法の専門用語で「強化」と言います。
つまり、相手にしてほしい行動は、ほめることによってその頻度をあげることができるのです。こんな効果がある「ほめる」をもっと活用してみたいと思いませんか?
ほめ方のポイントとしては、よい行動をした後にすぐにほめる、その人に合ったほめ方をする、具体的に何が良かったのかを伝える、などがあります。これらのために、相手の行動を日頃から観察し、良いところを中心に考える「ストレングス」の視点を持つとよいと思います。
例えば、「作業に時間がかかる」を「丁寧に取り組んでいる」と置き換えるなど、物事を良い面からとらえるようにしていきます。最初は慣れないと思いますが、物事の見方を変えるくせ付けが必要です。「ほめられる」側も、ほめられたことをそのまま素直に受け止める経験を積んでいくと、徐々に慣れ、違和感が減っていくと思います。
このように、ほめることは相手にしてほしいことを伝えるコミュニケーションの手段なのです。今までの「~でなければならない」という思いを一度見直してみると、新しい側面を発見できるかもしれませんね。
発達支援センター
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