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歴史の小窓-学芸員のメッセージ-

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滋賀県野洲市

■四季耕作図屏屏風(しきこうさくずびょうぶ)
博物館では近年に収集した文化財を紹介するテーマ展を下記のとおり開催します。本展でご覧いただきたい資料が四季耕作図屏風です。
四季耕作図とは農業に関する事柄や風景を描いたものです。室町時代、稲作(いなさく)と養蚕(ようさん)を描いた耕織図(こうしきず)が中国より伝わったことで、画題として定着していったとされています。
ご紹介する四季耕作図屏風は令和4(2022)年に当館へ寄贈いただいたものです。右隻(うせき)と左隻(させき)の二隻(にせき)の屏風が一対(いっつい)になったもので、一双(いっそう)と数えます。また、右隻・左隻はともに六面で構成され、六つ折りのため、六曲(ろっきょく)と数えます。
本作は、稲作を中心に春から冬にかけての農事風景を描いた六曲(ろっきょく)一双(いっそう)の屏風で、その制作時期は江戸時代の終わり頃と考えられています。掲載写真は本屏風の一部で、唐箕(とうみ)(写真左下※本紙参照)や千歯(せんば)こき(写真右下※本紙参照)などの農具を用いた様子が細かく描かれており、当時の農具や農村風景を考えることができます。
四季の移ろいのなかで、江戸時代の農村における人々の暮らしを本作を通して考えていただく機会となれば幸いです。(博物館学芸員:齊藤慶一)

■夏期テーマ展「新収蔵品展-資料収集と博物館の役割-」
7月15日(土)~10月1日(日)
※会期中の休館日:月曜日(7月17日、9月18日は開館)、7月18日(火)、9月12日(火)~14日(木)・19日(火)
※市民は入館無料(運転免許証やげんきカードをご提示ください。)
※市ホームページ等で事前に開館状況をご確認の上、ご来館ください。

歴史民俗博物館
【電話】587-4410【FAX】587-4413

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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