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自治体の皆さまへ

「発達支援センター通信」

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滋賀県野洲市

■「ちょっと待って」はどのくらい?
突然ですが「ちょっと待って」と言われて、あなたはどのくらいの時間なら待てますか?1分?5分?人によっては30分や1時間という人もいるかもしれません。このように“ちょっと”という言葉は便利である一方で、抽象的で具体性に欠けます。“ちょっと”の時間感覚が1時間の人が「ちょっと待ってね」と言い、待つ側の相手の“ちょっと”が1分だとすれば、「どれだけ待たせるの!?」と相手を怒らせることになりかねません。
発達障がいの人の中には、“ちょっと”のような抽象的な表現や曖昧な表現、比喩や冗談などの理解が難しいと感じる人がいます。例えば、「その辺にあるものを適当に片付けといて」と言われたとき、発達障がいの人は「その辺ってどこだろう…」「適当にってどうしたらいいのだろう…」と困ってしまいます。言った側は「なんとなくわかるだろう」と思って話していても、曖昧な表現では相手に意味が伝わらないことや間違って伝わってしまうことがあります。
このような場合、相手に正確に伝えるためには、抽象的な言葉を避け具体的な表現を用いることが大切です。例えば「ちょっと待って」は「10分待って」「12時まで待って」と数字を用いるとよいでしょう。また相手が時計の読めない子どもであれば、「長い針が6のところまで」と示したり、タイムタイマーなどの道具を用いるのもよい方法です。「その辺にあるものを適当に片付けといて」は「机の上にある紙と筆記用具を引き出しの中に入れておいて」のように具体的な場所や物を示すと分かりやすくなります。このように、言い方を少し工夫することで、円滑なコミュニケーションを図れるとよいですね。

発達支援センター
【電話】587-0033【FAX】587-2004

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