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歴史の小窓ー学芸員のメッセージー(231)

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滋賀県野洲市

■滋賀県と銅鐸
野洲市から合わせて24個の銅鐸(どうたく)が出土しており、その中に日本最大の銅鐸が含まれることは多くの人がご存じだと思います。
それでは、日本最小の銅鐸はどこで見つかったのでしょうか。実は、日本最小の銅鐸も滋賀県で見つかっています。草津市志那(しな)の湖底で発見された銅鐸がそれで、大きさは12.5cmを測ります。日本最大銅鐸の大きさが134.7cmですから、その差は1m以上もあります。
さらに、初めて銅鐸が発見されたのも滋賀県です。『扶桑略記(ふそうりゃくき)』には、天智(てんじ)天皇(てんのう)7(668)年に大津市に崇福(すうふく)寺(じ)を建立(こんりゅう)する際に宝鐸(ほうたく)が発見されたという記述があり、これが最古の銅鐸発見の記録とされています。
これらは偶然のことかもしれませんが、滋賀県という地域と銅鐸の強いつながりをおわかりいただけると思います。銅鐸は弥生時代を考えるうえで重要な資料であると同時に、長い歴史の中で生まれ、育まれ、今日まで受け継がれてきた国民共有の貴重な財産でもあります。博物館では、これからも地域の皆さんと一緒に、この貴重な財産を次世代へ引き継いでいきます。(博物館学芸員芦塚晶太)

■春期テーマ展
「ちょっとむかしの農具-たがやす、うえる-」開催中!
会期:5月26日(日)まで

■常設展示では、今回取り上げた日本最大銅鐸、志那出土銅鐸のレプリカを展示しています。
※期間中の休館日:月曜日(祝日・振替休日は除く)、祝日等の翌日(土曜・日曜日、祝日等の場合は除く)
※市民は入館無料(運転免許証やげんきカードなどをご提示ください。)

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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