泌尿器のお悩みはなかなか人には相談しにくいものです。「病院で診てもらうのはちょっと抵抗がある」とためらっていませんか?そのお悩みに、私が答えます!
■市立野洲病院 副院長 寺地敏郎(てらちとしろう)
京都大学医学部卒業、日本泌尿器科学会専門医・指導医、泌尿器腹腔鏡技術認定取得医(元泌尿器腹腔鏡技術認定制度委員長)、日本内視鏡外科学会腹腔鏡技術認定取得医、泌尿器ロボット支援手術プロクター(指導者)認定医、テストステロン(男性ホルモン)治療認定医
Q1.笑ったり、大きなくしゃみや咳をすると、尿が少し漏れるんです。(女性)
出産や加齢によって骨盤底筋が緩んで起きる「腹圧性尿失禁」です。骨盤底筋体操や薬、手術で治療します。
Q2.トイレが近くなり、時々間に合わないことがあるんです。(女性)
加齢に伴う「過活動膀胱」かも知れません。膀胱を広げる薬で治療します。
膀胱炎ではないのに排尿時に痛みが伴う場合は、尿路上皮が皮膚の扁平上皮に置き換わる病気かもしれません。更年期を過ぎた女性に起きる「扁平上皮化生」という病気で、漢方薬が有効なことがあります。
Q3.尿が出にくく勢いが弱い。トイレに行ってもすぐ行きたくなり、夜間に何度もトイレに起きるんです。(男性)
「前立腺肥大症」の症状です。初期なら薬による治療が有効ですが、薬で良くならないと尿道からの手術が必要になります。一方、「前立腺がん」は無症状ですので、50歳を過ぎたら血液検査(PSA…前立腺特異抗原)を受けましょう。
泌尿器の悩みは、気分を落ち込ませたり外出頻度を減少させるため、『フレイル』に繋がります。フレイルとは、要介護状態の一歩手前の状態のことです。
フレイルを予防し生活の質を向上するため、市立野洲病院は市民の皆さんの健康づくりをサポートします。
問い合わせ:市立野洲病院 患者サポートセンター・在宅療養支援室
【電話】587-4432【FAX】587-4437
<この記事についてアンケートにご協力ください。>