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「発達支援センター通信」

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滋賀県野洲市

■「食べることの楽しさ」
「広報やす」11月号では、発達障がいの人の感覚を取り上げました。今回はその中でも食べることについて考えたいと思います。
発達障がいのある人は、特に子どもの頃に偏食がある場合が多いと言われています。理由としては、例えば揚げ物の衣が針のように痛く感じられるような口の中の感覚過敏(特定の味、特定の食感、特定のにおいが苦手なことも含む)、何事にもルーティンであることで安心感を得ることによる、新しい食品や異なる調理方法への抵抗感、口腔機能(噛む、舌を動かす、飲み込む等)や運動機能(箸やフォークを使う等)の未熟さにより食べやすいものばかりに偏る、などがあります。
このように偏食がある場合、栄養バランスについてどう考えればよいのでしょうか。
栄養バランスが取れているかどうかは、1回の食事内容だけで判断することは難しいです。例えば年末に「忘年会で食べすぎちゃったな」「3日連続ごちそうだったよ」ということもあるでしょう。そんなとき、次の日の食事を軽くするなどして調整していませんか?つまり、食事は毎日毎食続いていくものであり、栄養バランスが取れているかは、ある程度の期間で考えないと分からないということです。
また、食事は、「栄養を摂る」という意味合いとともに、「食べることを楽しむ」という意味合いも大きいです。
新型コロナウイルスが流行した際は、味覚障害が話題になりました。味わうことができない苦しさは、いかに私たちの生活に食事が楽しさをもたらしているかを証明したのではないでしょうか。
苦手な感覚を探ったり、少しずつ興味の幅を広げたりするなど、工夫することも大切ですが、他方では、いかに食事を楽しめているかにも視点がいくとよいのではないかと思います。とはいっても、あまりにも特定のものしか食べられないと思われる場合や、そもそもの食べる量がとても少ないと思われる場合などは、医師などの専門家に相談することも一つです。
人間にとって食べることは1日に数回、毎日あります。誰にとってもその時間が少しでも、楽しいものになるといいと思います。

問合せ:発達支援センター
【電話】587-0033【FAX】587-2004

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