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天草四郎ミュージアム手帖(40)

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熊本県上天草市

■大黒天 江戸時代
元来ヒンズー教の神で、密教では大自在天(だいじざいてん)の化身である大黒天は、日本では、大国主命(おおくにぬしのみこと)と神仏習合します。また、民間信仰としても財福・五穀豊穣などの神様として広く受け入れられていきました。農業に従事する者が多かった天草にももたらされており、本資料もそのひとつです。文化2(1805)年に潜伏キリシタンが多数検挙される“天草崩れ”が起こりますが、取り調べの際に、大黒天が没収されています。それは、潜伏キリシタンが大黒天を“サンタマルヤ”や“マルヤ”と名付けていたためで、厳しい禁教政策下で聖母マリヤと重ね合わせて信仰していた実態がわかります。
熊本大学大学院准教授 安高啓明

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