議会の模擬体験を通して市民生活と行政の関わりを学び、子どもたちに市の未来について考えてもらう「人吉市中学生みらい議会」を10月18日に開催しました。市の課題やまちづくりなどについて調査・研究したことを、緊張しながらも堂々と発言したのは市内中学校の3年生。質問の一部を紹介します(敬称略)。
■SNS(会員制交流サイト)を有効活用し、観光客の呼び込み強化へ
第二中 楠原 彩花(くすはら あやか)/我妻 神青(あづま かいせい)
Q.観光客に人吉の魅力を伝え現地に来てもらう手段として、SNSは重要な役割を担うと思います。プロのカメラマンが撮影したものや中高生がスマホで撮影したものを掲載してアピールしてはどうでしょうか。
A.SNSは観光客にとって重要なツール。観光客の行き先は、旅の前にいかにその土地の情報を見てもらうかで決まります。そのためにも、市公式SNSを活用しながら新鮮な情報の提供に努めていきます。
■熱中症対策としてミストシャワーを設置しては
第一中 村上 孝太(むらかみ こうた)/山口 聡斗(やまぐち あきと)
Q.日本の学校では毎年5千件程度の熱中症搬送事例が発生しています。市内の小・中学校にミストシャワーを設置することで、暑い夏も快適な学校生活を送ることができるのではないかと考えます。
A.近年は35度を超える猛暑日が多くなってきています。各学校の希望を聞き、水道やホースをつなげられる適切な設置場所があるかを確認し、簡易のミストシャワー設置について検討していきます。
■ペット避難所の同伴避難ができないか
第一中 古賀 啓士朗(こが けいしろう)/小池 菜々(こいけ なな)
Q.ペット避難所は同行避難になっていますが、同伴避難にすべきだと思います。飼い主とペットが同じ部屋にいることでペットのストレスもなく、飼い主も動物も安心して生活できるのではないでしょうか。
A.今年度から避難情報発令時にペット避難の運用を始めました。ペットと一緒にいたいという意見もあることから、今後は飼い主も動物も安心して避難できるような環境づくりに努めていきます。
■祭りの集中開催で観光客を呼び込んで
第一中 山口 悠斗(やまぐち ゆうと)/尾方 柊瑛(おがた しゅうえい)
Q.人吉球磨には妖怪が関係する「さがらっぱ祭り」「ゆうれい祭り」「どうする妖怪祭り」などがあります。東北三大祭りのように、集中開催することで観光客に来てもらいやすくなるのではないかと考えます。
A.祭りなどは季節感を大切にしたいという思いから、その時節に応じて開催しています。今回のアイデアは、観光客を呼び込むために面白いものだと思います。施策に可能な限り盛り込んでいきます。
■夏目友人帳のリアル店舗を誘致しては
第二中 尾方 暖乃(おがた のんの)/田中 来樹(たなか らいき)
Q.市はアニメ『夏目友人帳』の聖地として人気がありますが、巡礼場所で観光客の交流がありません。物語に登場するまんじゅう屋「七辻屋(ななつじや)」を建てれば、観光客の増加が見込めるのではないかと考えます。
A.現在多くの夏目ファンが人吉に来ています。提案の店をまちなかの空き店舗に誘致できれば、本市にとって強力な観光資源になります。民間事業者も含め、実現に向けて検討していきます。
■カフェ併設型図書館を設置してほしい
第二中 田山 千紗(たやま ちさ)/田中 優真(たなか ゆうしん)
Q.市の中学生の学力状況は厳しい状況です。学習室の利用率も低いことから、読書に親しみ、気軽に学習できる環境の改善は必要不可欠だと思います。そこで、カフェ併設型図書館の設置を提案します。
A.さまざまな公共施設の老朽化が進み、使えなくなる施設があるなどの課題があり、そこに限られた予算を使用しています。すてきな図書館を建設するハード面に加えてソフト面の対策を検討していきます。
■陸上競技場の建設を提案
第三中 加藤 清星(かとう きよら)/山本 知弥(やまもと ともや)
Q.人吉には陸上競技場がありません。陸上はさまざまな種目があり、自分のペースで取り組むことができます。整備がしやすく足腰への負担が少ないゴムチップ舗装の陸上競技場の建設を提案します。
A.陸上競技の取り組みやすさは健康づくりの重要な要素の一つだと思います。競技場建設は、財源や建設場所などの課題をクリアできていない状況です。ほかのスポーツ施設の維持も含めて検討していきます。
問合せ:市学校教育課教育係
【電話】22-2111(内線4013)
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