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地球温暖化対策 -脱炭素社会の実現に向けて- Vol.18

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熊本県南阿蘇村

■景観シンポジウムが開催されました
8月27日に南阿蘇村と九州大学景観研究室の共催で「南阿蘇村の景観をめぐるシンポジウム」が開催されました。シンポジウムは「SDGs未来都市に南阿蘇村がふさわしい理由」というテーマで開催され、九州大学景観研究室による南阿蘇村の石積み文化に関する研究成果発表と、吉良村長、菊澤育代氏(Aluten代表)、樋口明彦氏(九州大学大学院工学研究院環境社会部門准教授)、小林寛子氏(東海大学文理融合学部・客員教授)によるパネルディスカッションがおこなわれました。
研究成果発表では、南阿蘇村内にはすごい規模で石垣が分布しており、その規模は全国でも類を見ないこと、集落ごとに「中央火口丘から転がってきた石」、「岩肌から割った石」、「外輪山から転がってきた石」、「白川から採った石」、「土砂とともに流入した石」など異なるものが用いられ、積み方も、「乱積み」、「玉石積み」、「布積み」など集落によってさまざまであること、地震によっても崩れない積み方がなされていることなどが報告されました。
パネルディスカッションでは、豪雨災害を多く経験してきた南郷谷では、集落まで石が土砂とともに流入してくることがあり、何とかそこで生活を再開するために、流入石で石垣を築いており、このような石垣は、歴史的・文化的な遺産であること、セメントは1トン作ると約0.8トンの二酸化炭素が排出されるが、地域の石を利用して築く石垣では排出がないこと、海外では、木製ガードレールを導入し、景観形成に役立っている事例があること、村には戦後植林されて一度も伐採されないスギ・ヒノキ人工林の大径木が多量に存在し、これを伐採して木製ガードレールとして活用し、伐採跡地には再び植林をおこなえば、優れた景観が形成されるだけでなく、地球温暖化対策にも貢献することなどが紹介されました。
最後は、石垣などの文化的景観を保全し、石や人工林など地域に裨益する資源を活用し、経済を循環させて、景観形成を行い、地球温暖化対策に貢献していくことが、SDGs未来都市の南阿蘇村が目指す姿であるとまとめられ、閉会しました。

■省エネ家電製品等購入促進事業
省エネ家電製品(冷蔵庫、エアコン、エコキュートなど)の購入補助を実施しています。応募期間は12月28日(木)までです。詳しくは7月号の広報誌または村ホームページでご確認ください。

問合せ:水・環境課 環境保全係
【電話】0967-67-3176

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