■合志市の地名の由来シリーズ 3 『竹迫』の地名は名剣の夢を見たから
竹迫という漢字を初めて見た人で“たかば”と読める人は少ないですね。
神社仏閣や古城の由来を記した『肥後国誌(ひごこくし)』(明和9(1772)年)という本に竹迫(たかば)の由来がこのように書かれています。
「竹迫の地名は、元は“下市(しもいち)の庄(しょう)”と言っていました。
しかし、鎌倉幕府から領主として任命されてこの地にやってきた中原師員(なかはらもろかず)が、“竹の迫間(はざま)に霊剣がきらめく夢”を見た次の日に名剣を得ました。
中原師員はこれを喜んで、氏名を中原師員から“竹迫輝種(てるたね)”に、地名を下市の庄から“竹迫の庄”に改めました。
正治2(1200)年から、町となり“竹迫町”というようになりました」
この後、“たかば”という読み方になった理由が、妙正寺(植木町)に保管されていた文書にありました。
「初(はじめ)城下の住民 城主を呼(よぶ)に 様の敬称を用ひ 竹迫様を タカハサマサマと言ふ 然(しか)るに サマサマと重複するに依(よ)り サマの二字を省(はぶ)き 終(つい)に タカ ハサマサマを タカバサマと称するに至る 是(これ)竹迫をタカバと呼ぶ所以(ゆえん)也」
分かりやすくすると、以下のようになります。
最初は 竹迫(たか・はさま)
↓
城主に敬称の“様”をつけると 竹迫様(たかはさま・さま)
↓
“さま”が重なるので一つ取ると 竹迫様(たかばさま)
↓
敬称を取ると 竹迫(たかば)
※諸説あり
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