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くらしと人権 Vol.56 学びの場の人権を考える その2

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熊本県和水町

1 夜間中学校開校される
映画「男はつらいよ」の主人公車寅次郎の生みの親、山田洋次監督が作った映画に「学校」があります。シリーズ計4作が制作されましたが、その1作目は「夜間中学校」が舞台でした。高校の定時制とも違う夜間中学校という学校が存在することをその時初めて知りました。令和6年度から熊本県でも夜間中学校(県立ゆうあい中学校)が開校します。入学の条件を見ると、県内在住であれば国籍は問われません。また、不登校などで思うように学校に行けなかったことで、自分には学びが足りていないという人でも、今から学力をつけたいとの思いがあれば、入学できるようです。

2 学びの場の保障とは
これまでは数校しか存在していませんでしたが、近年多くの都道府県や政令指定都市において開校が続いていて、現在開校予定も含めて44校に増えました。実は、日本には小学校しか卒業していなかったり、そもそも義務教育が未就学だったりという「義務教育未修了者」が約90万人もいらっしゃるという実態が最近明らかになりました(2020年の国勢調査による)。その背景には様々な理由があると思いますが、この現実を私たちはどのように捉えればよいのか、考えるべき問題であることは確かだと思います。
人生は何度でもやり直せる、そういう社会こそ必要だと思います。挫けても何度でも立ち上がって前を向いて生きていける社会、熊本県もそういう社会づくりの一歩を踏み出したと言えるかもしれません。夜間中学校という存在を理解すること、そして、それを必要としている人に伝えていくこと、学校のこれからを見守りたいものです。
熊本県立ゆうあい中学校の詳細については、県のホームページをご覧ください。

問合せ:社会教育課 地域人権教育指導員
【電話】0968・86・2022

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