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くらしと人権 Vol.59 災害時における人権について考える

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熊本県和水町

◆1 地震列島という現実
「天災は忘れた頃にやって来る」とは寺田寅彦の言葉ですが、近年は忘れる間もなく次々と大きな災害に見舞われています。今年、令和6年は元日から能登半島地震の衝撃と共に始まりました。お正月の和やかな団らんを大きな揺れが襲ったかと思うと、言葉に詰まります。
熊本地震から早くも8年が経とうとしています。和水町も2019年正月に地震に遭いました。今またこうして連日の報道に接していると、日本は地震多発国だとつくづく思いますし、人の命のはかなさや社会基盤のもろさについて、考えざるを得なくなります。偶然、私の友人が今回の地震の際に金沢にいたそうで、その時のことを色々と話してくれました。その中で、特に私が印象に残ったことは、正確な情報を手に入れられるかどうか、という問題でした。

◆2 寄り添うということ
宿泊できる場所や食べ物が手に入らなくなり、途方に暮れている時、多くの人からの的確なアドバイスのお陰で、何とか乗り切れたと話してくれました。このような非常時にいかに情報が大切か、改めて痛感しました。
残念ながら今回も、SNSを通じたフェイクニュースや被災地における窃盗等の犯罪報道があります。あまつさえ、金を稼ぐために偽動画を投稿というニュースには憤りしかありません。しかし、大事なことはただ非難するだけではなく、自分がそのような偽情報の拡散に加担しないように、気を付けることだと思います。
被災者の方々の「なぜ自分がこのような目に遭わなければいけないのか」といった、切実な心の叫びに接する度に思うことは、一人一人が被災された方々にどのようにして寄り添っていけばよいのか、考え続けていくことだということです。人権について考えることは、命について考えることです。

問合せ:社会教育課 地域人権教育指導員
【電話】0968・86・2022

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