■血圧と塩分
血液が心臓から押し出されて血管を通るとき血管の壁にかかる圧力のことです。血圧には「収縮期血圧」と「拡張期血圧」とがあります。
降圧目標は、家庭血圧で
125/75mmHg未満(糖尿病患者・75歳未満成人)
135/85mmHg(75歳以上)
「高血圧治療ガイドライン2019」
◆血圧は
食塩と密接な関係があります。食塩を摂りすぎると血圧が上がる理由は、食塩の主成分の一つである「ナトリウム」にあります。ナトリウムとは、人体に必要なミネラルの一つでその多くが食塩(塩化ナトリウム)の形で摂っています。
それでは、食塩はどれくらい摂ってもよいのでしょうか。
1日当たり食塩相当量の目標
成人男性7.5g未満、
成人女性6.5g未満
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」
世界保健機関(WHO)の摂取推奨量は1日当たり5g未満です。一方、令和元年の国民健康・栄養調査では食塩摂取量は平均10.1g(男性10.9g、女性9.3g)であり、食塩摂取量が多い傾向にある日本人の食習慣を考えると世界保健機関(WHO)の数値は現実的ではないため、日本人が過剰摂取を避ける為の目標として食塩相当量の目標量は設定されています。
ただし、高血圧患者、高血圧予防・改善のためには、食塩相当量で1日当たり6g未満に抑えることが望ましいとされています。
▽1 まずは知ることから!!
自分が普段食べるものの何に食塩は含まれるのか、どのくらい含まれるのかを知る。
例:
食パン6枚切(0.8g)
ハム2枚(0.6g)
明太子1切15g(0.8g)
カップ麺1個(5~7g)
塩サバ1切70g(1.3g)
うどん麺1玉200g(0.6g)
味はいいですが加工品にはかなりの食塩が入っています。毎日食べるものや食べる頻度が高いものの中に食塩がどれくらい入っているのか、知っておくといいですね。
▽2 食塩を多く含むものを見直す
漬物や佃煮、肉加工品、塩蔵食品(明太子、塩から、魚)などは、調理不要で手軽に食べられるものが多いため、毎日でも摂りがちな食べ物です。頻度を意識し、減塩のものや無塩のものを活用することも選択に入れましょう。
▽3 食べる量は適量に食べる
量が2倍に増えれば、摂る食塩も2倍になります。せっかく食塩の少ないものを選んで食べても量が多ければ減塩にはなりません。
▽4 カリウムを摂る
カリウムにはナトリウムの排出を促す働きがあります。カリウムは野菜・いも類・果物・海藻・豆類に多く含まれます。水に溶けやすい性質を持つため、電子レンジ調理や炒めもの、汁物(汁に溶けだす)で効率よく摂取できます。
※腎臓の機能が低下している方はカリウムを制限する場合があるため医師へ相談が必要です。
問合せ:和水町立病院 栄養科
【電話】0968・86・3105
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