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くらしと人権 Vol.61 戦争や紛争について考える

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熊本県和水町

■1 一度始まれば終わらない戦争
ロシアがウクライナに侵攻を始めてから既に2年以上が経ちました。世界各国がロシアに経済制裁を課した時は、やがて終わるのではないかと考えていましたが、それは甘い認識に過ぎませんでした。誰も望む人はいないはずなのに、戦争の引きがねは世界中至る所に存在することを私たちは思い知らされました。
さらに、イスラエルによるガザ地区攻撃に至っては、何ともいえない感情が湧いてきます。第二次大戦中、ナチス・ドイツによるアウシュビッツ収容所に代表されるホロコースト(大虐殺)、ユダヤ民族に対する偏見や差別が生んだ最悪の事態でした。スティーブン・スピルバーグ監督の「シンドラーのリスト」を見た際、人間は、同じ人間にここまで残虐なことができるのかと、本当に胸が苦しくなったことを覚えています。
しかし、そのユダヤの民が建国したイスラエルが、ガザ地区の人々にしている攻撃は同じことにしか思えません。そして、誰も止めることができない、この状況をどう捉えたらよいのでしょうか。

■2 人権感覚を研ぎ澄ます
私たちにできることはどんなことなのでしょうか。その一つとして、身近な所に目を向けることはどうでしょうか。玉東町にはウクライナから避難してきた複数の家族が暮らしていて、子どもたちは学校にも通っています。勿論、彼らには名前があります。報道では、毎日何名、何十名死亡などと流れますが、その人たちにもちゃんと名前があります。単なる数字ではなく、一人ひとりが生きていた人間であることを忘れてはなりません。自分たちの近くに避難している人たちがいる、という現実に触れることで、戦争や紛争が当たり前の日常に慣れてしまわないように、常に自分自身の人権感覚を研ぎ澄ましていたいものです。

問合せ:社会教育課 地域人権教育指導員
【電話】0968・86・2022

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