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シリーズ私たちと人権87

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熊本県宇土市

■誰もが最後まで人としての尊厳を全うできる社会であるために

次の図表は、本市の人権意識調査で「高齢者に起きていると思う人権問題」について尋ねたものです。「悪徳商法・特殊詐欺の被害が多いこと」を回答した人が最も多かったのですが(74.1%)、回答者の年齢層別に比較すると、60歳代以上の層では「高齢者の意見や行動が尊重されないこと」を回答した人の割合が、他の年齢層より高くなりました。


(2022年8~9月宇土市人権に関する市民意識調査より抜粋)
n=877:調査回答数877票をもとに割合を算出しています。

■高齢者に対する固定的な見方や偏見を抱いていませんか。
「いい歳して…」、「年寄りのくせに」、「年寄りに聞いたってどうせわからない」など、つい思うことがありませんか。
高齢者であっても、現役で働いている人もいれば地域活動などに参加している人も多く、その生活様式や価値観は様々です。高齢者を一括りにした見方や偏見は、差別につながります。

■高齢者虐待は重大な人権侵害であり、高齢者の命に関わる問題です。
誰であれ、年齢を重ねれば、「老い」により身体面や精神面に衰えが生じることは避けられません。人によっては生活の介助が必要になったり、以前のようにできなくなることや、物忘れ・記憶ちがいなどが増え、それがときに失敗や誤解を招くこともあるでしょう。
「老い」を理由に、高齢者の尊厳を軽視する態度をとったり、疎外してしまってはいないでしょうか。
高齢者虐待は、介護中の家庭内で起きることが多く、発覚しにくい現実があります。「家庭」という閉鎖的で密室性の高い場で発生することや、虐待を受けている本人が身内をかばったり、知られたくないなどの思いがあるため、虐待の事実を訴えにくいことも発見を困難にする要因と言えます。施設内においても、虐待の事実は明らかになっており、高齢者虐待は確実に増えています。テレビ・新聞などの報道で家庭や施設内における虐待事件を目にされた人も多いと思います。少しでも虐待の可能性を感じたら、速やかに市役所高齢者支援課、あるいは、宇土市地域包括支援センターへ相談・通報してください。相談・通報は匿名で行うこともできます。

■経験を重ねてきた高齢者は、社会にとって大切な宝です。
誰もが最後まで人としての尊厳を全うしたいと願っています。高齢者一人ひとりの生き方や考え方が尊重される家庭、地域、職場等を増やしていきましょう。

「もしかして、虐待?」と感じたら、こちらへ相談を!あなたの勇気が高齢者の命を救います。
・宇土市高齢者支援課【電話】27-3320(直通)
・宇土市地域包括支援センター【電話】24-1555

(参考資料:熊本県人権研修テキスト、(公財)人権教育啓発推進センター「ともに生きる時代へ~高齢社会と人権~」、「虐待防止シリーズ高齢者虐待2」

問い合わせ:生涯活動推進課 生涯学習係
【電話】22-6510

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