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〔特集〕宇土中・高 好きなことを探す、その問いを追求する(1)

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熊本県宇土市

令和2年度に創立100周年を迎えた県立宇土高校。令和3年10月30日付け朝刊に掲載された印象的な広告は、2022熊日広告賞でグランプリを受賞されました。宇土高校には、地域や企業、大学と連携した生徒の探究心を高める「ロジックプログラム」という課題研究の授業があります。
7月21日(金)に熊本城ホールで開催される「UTO Well-Being 探究Award2023」(P7)を前に熱を帯びる生徒たちを取材しました。
今回は高校3年生が行っている研究を中心にご紹介します。地元で唯一の歴史ある高校の創造・挑戦・感動を知り、皆さんで応援しましょう。

今年3月に宇土市長賞を受賞し、地域の活性化を目的に研究している五木さんに話を聞きました

■ヘドロを堆肥に、地域の活性化に携わる
五木大志(たいし)さん 高校3年生
ため池に溜まったヘドロを肥料に変えることを目標として研究をしています。松山町にある五色山では、ヘドロを処理することに課題があり、ヘドロを廃棄するのではなく、堆肥に変えることができないかと考え、地元の地縁団体上松山の方や宇城市にある微生物を利用した商品開発を行っている会社にアドバイスをいただきながら研究を進めました。
研究段階ではヘドロは堆肥に近いものがあり、ヘドロに竹パウダーを混ぜることで、ヘドロの悪い菌を減少させ、より良い肥料を作ることができるのではないかという段階まで進みました。ヘドロの堆肥化が成功すると、ため池問題の解決だけでなく、農家さんへの支援や環境保全につながります。

皆さんは「ウトウトタイム」という言葉を聞いたことがありますか?これは、宇土中・高で8年程前から取り組まれている昼寝の時間で、昼休み後に10分間行い、脳をリフレッシュさせ、勉強や部活のパフォーマンスを向上させる効果があります。宇土中・高ではこれも生徒の研究の種になります。
普段の生活や趣味を研究につなげ、全生徒が興味があること、不思議に思ったことを独自の視点で研究しています。中には国内外の大学や企業の研究者に意見を求めたり、地域の人と連携したり、かなり専門的な研究が行われており、生徒の「探究心」を磨き、「探究力」を高めています。

・より良い睡眠に最適な音楽を見つけるために、脳波をモニタリング・測定するアイマスク型の機械を使って研究を行っています。

・乳酸菌とpHの関係について、培地や塩酸、pH測定器などを使用して研究を行っています。
条件によっては、乳酸菌が胃の中のような強酸の環境で繁殖しやすいことを発見しました。

・水が入った水槽を運ぶ際、中の水が振動して運びづらく感じる現象のメカニズムを研究しています。
波を起こす機械と体重計を使ったオリジナルの計測器でデータを計測し、振動する液体は本来の液体よりも重くなることが分かりました。

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